夕陰草
結びとどめ０９
大貫は要の最奥に擦り付けるように腰を揺さぶりながら精を出し尽くしていく。イったばかりの敏感な身体はその動きにさえ過敏に反応して、また緩やかにペニスが立ち上がる。
「あ、ぁ……待って……あぁっ……まっ」
「んー、待たない。俺イったけどまだ萎えてないし。要をもっと味わいたい」
大貫は言葉通りペニスで要の前立腺を刺激しながら、肩甲骨の辺りを味わうように舌で愛撫してくる。
直接の強い快感とチロチロとした舌の微かな快感に要はあっという間に限界まで連れていかれる。
「んんっ……手、外してぇっ……あぁんっ……あきとぉ……ひっ」
要はとうとう泣きじゃくりながら縛られている辛さを訴えかけた。後ろ手に縛られたまま、更にバックから攻められては大貫に抱きつくこともその精悍な顔を見ることも叶わない。
「ね、あきとぉ……ねがっ……っん……取ってぇ、あぁ、やだやだっ……またイクっ……ふっ」
ブルリと身体が震えて何とか堪えようとするけれど絶え間なく続く強いそれに、下半身が痙攣する。すると要の限界を察した 大貫がペニスの根本をキツく握り込んで熱を塞き止めた。
塞き止められた熱は、要の体内で行き場を失い狂おしいほどの快感を要に伝える。
「あぁぁぁ……っ……あぁ、くるし……んっ」
「要の泣き顔めちゃくちゃそそる。はっ……癖になりそう」
要の熱を塞き止めたまま腰を大きく穿ち、大貫は艶のある熱の籠った声で囁いた。
泣き続ける要はただされるがままに揺さぶられて、体内で暴れる熱を逃がすことも出来ずに呻くように喘ぎ続ける。
グシュッグシュッと決して早くはないリズムで抽挿を繰り返されているのに、腰から突き上がってくる熱に頭が真っ白になって身体が大きく何度も羽上がった。
「あーーーー……っ」
「要？ 」
要はシーツに顔を埋めて四肢を痙攣させながら咽び泣いた。
「……もしかして、イッたの？ 」
そう言う大貫の言葉にも反応できない。
ペニスの根本を握る手が緩まり、ずるりと後孔から大貫が出ていくと勃起したままの先端からドロリとした白濁が少量だけ溢れ、抜かれた後孔は物欲しそうにヒクつく。
シーツに身体を預けた要は、はじめての経験にまるで自分の身体が自分のものとは思えなかった。肌に触れているシーツでさえぞくぞくとしているのに身体は鉛のように重くてまるで動かせない。
快感の波を耐えていると、縛られていた両手からスルリとネクタイが外された。そして向かい合うように抱き起こされると大貫の膝の上に跨がされる。
「……っ……あき、と……まっ」
「射精しなくてもイケるって本当だったんだ。凄い……」
対面座位の状態で大貫は制止も聞かずに要の後孔にまたペニスを突き挿れた。
脳天まで甘い痺れが伝わり、要は身体がドロドロに融けていくような錯覚に見舞われる。強すぎる快感に思考も白み呻くような喘ぎ声しか出なくなっても大貫は要を離してはくれなかった。
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