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キョウリュウジャー
キョウリュウジャー&シンケンジャー
"っていうか、またなの?"

一度目を開けば、いつかのまた光景。

倒れてる戦隊達。

そして、召喚されたであろう、別次元。

”丈瑠達の時と同じじゃない・・・”

芸がないんじゃないの?

そう思わずにはいられない。


《てめぇが龍の血を引くもんか・・》

こいつ・・・確か、名前がドゴルド・・・怒りの戦機だったか・・・

空蝉丸がそうだった時もあるが、後ろの気配は6人。

ということはキョウリュウゴールドがいる=空蝉丸。

ってことはこいつは新しく作られたもの。

《きいてんのか!?》

そう言われ、溜息を吐いた。

”まったく、面倒事を押し付けてくれる。”

《あ゛!!》

「あーうるさい。聞こえてるよ、きゃんきゃんわめくな!」

そう叫ぶと相手はそうは思ってなかったのか驚きを隠せないでいた。

「いぬじゃないんだから、男の癖に騒ぐんじゃないよ!
これだから、器量の狭い男は嫌いなんだ」

分かる?

そう言って挑発すれば、ドゴルドは怒り狂い剣を振るう。

だけど、それが狙いなんだよね、実は♪

《てめぇーー!!》

はぁ〜ぃ、はぃ。

空蝉丸と一緒の技を使うのは予想済み。

ってことで、さようなら。

ドゴルドが剣を揺らし、雷を振らせようとした瞬間、私はそれを瞬時に地面に吸わせた。

《なんだと!?》

驚きにゆれるデーボス軍。

でも、こんなのまだまだ序の口だよん♪

「状況が見えないからね、とっとと終わるよ。デーボス軍」

我・・・

龍脈を司る者・・・


我・・・

時間を越えし者・・・


我の願いにより、


汝らすべての力持て・・・

可の者らをすべて抹消せよ。

「来たれ!!電來の龍・・・」

召雷!!

その雷を吸った龍は天を舞い、ドゴルド達に向かって突き進む。

「フィニッシュ!!」

ぱちん。

指を鳴らすと龍はその姿形を変え、地面へと向かって弾ける。

そこにいたゾウリマ達ともども落雷に晒された。

激しい爆発音と共に時空が歪む。

「今のは・・・」

イアンだったか、この黒い奴は。

「すげぇなぁ、お前」
強ぇじゃねぇか。

そういったレッドは確か、あだ名がキング。

桐生ダイゴ。

間違いない・・・

キョウリュウジャーの世界だ。


「話は後。とりあえず、私を囲んで円陣になって。」

ここから脱出します。

印を組んで、そして場所をイメージする。

とりあえず、どっか、この世界で戦えそうな工事現場とか、安全な場所。

地面に手を置いてサークルを描く。

「転送!」

術自体は重みがないので上手く行った。

淡い光が皆を包んで消えていく。

辺りを見れば6人ちゃんといて、ほっとした。

”成功してよかったv”

ほっと息をつくと巨大ゾウリマ達が出て着ていた。

ドゴルドもシツコイなぁ・・・

いや、ドゴルドだけじゃない。

デーボス軍はしつこい。

”敵はみんなしつこいんだ・・・”
あんらっきゅぅ。

小さく呟いて見た。

心の中で。

恐竜合体した彼らの敵ではなかった。

だが、この世界の龍脈が狂っているのがわかって溜息をついた。

また、彼らの時のように同じ事をしなきゃいけないんだと。

そして、圧倒的に違うのは・・・

”寝場所どうしよう・・・”

寝食の心配。

キョウリュウスピリットには入れない。

だって

キョウリュウジャーじゃないから。


”はぁ・・・”

溜息を吐いて、近くにあったベンチに腰掛ける。

とりあえず、ポケットを探るとショドウフォンがあった。

ってことはモヂカラは使える???

ショドウフォンで書いて見るとなんとか使えた。

ってことは、志葉家とも連絡が取れる?

ショドウフォンを片手に電話をかける。

すると、やっぱり・・・というか、彦馬さんが出た。

「彦馬さん?蓮です・・・」

『蓮殿!?今いずこに?』
そう聞かれてもわかんないんだけどなぁ・・・

「とにかく、私、無事です」

そういうとホッとしたような彦馬さんの声。

『殿と薫姫がご心配しておられますぞ、今すぐお迎えの輿を用意いたしますゆえ。
お待ちを』
すぐに突き止めますゆえ、このままお話を・・・
彦馬さんの声が途切れ、不安に思って呼びかけていると声が聞こえた。

『蓮か・・・』

無事なのか?

丈瑠だった。

「うん、変な所に飛ばされたけど、平気。丈瑠と同じ時間にいるみたいだから、すぐに帰る」
そういうと丈瑠は小さく笑っていた。

『あぁ、すぐに馬で迎えに行く。お前はそこを動くなよ』

あ、でも・・・

思い出した事があった。

「帰れるかもよ・・・私」

ショドウフォンで帰と書けば帰れる事を思い出した。

だが・・・

『迎えに行く。待ってろ』

そう言われ、頷いた。

「うん、待ってる」
そういうと安心したような声。

電話が切れて、ポケットにいれる。

なんだ、世界が切り離されたわけじゃなかったんだ。

ちょっと安心。

キョウリュウジャーの人には悪いけど。

私は、彼の傍がいいんだ。


その頃、キョウリュウジャーは彼女を探していた。


『龍の血を引く者』


そう呼ばれた彼女を。


異空間から抜け出させてくれた彼女に事情を聞くため。

だが、彼女は巨大ゾウリマと戦ってる間にどこかへ行ってしまった。

顔と声しか知らない彼女を。

「おっかしいなぁ、このへんのはずなんだが・・・」

イアンが女性を見落とすなんて事はない。

アミィもこちらだと思うというし、

ソウジもこちらのようだと言っていた。

皆で公園内を散策しても見つからない。

「キング殿・・・拙者達の見間違いではござらぬ。
ドゴルドがああいったのです」

間違いないかと。

空蝉丸の言葉に対し、ダイゴは頷いた。

「ああ、俺達に関係あるかもしれねぇ。
だったら尚更トリンとこにつれてかねぇと」

のっさん。

ダイゴに呼ばれて、のっさんことノブハルは辺りを見回すがそれらしき者は見当たらない。


「wao!ねぇ、あれって輿じゃない?」
ウッチィ。
アミィに言われ、そちらに目をやれば輿が。

そして黒子達がそれを持って歩いていた。

「この時代でもああいうのがあるのでござるなぁ」
いや、懐かしい。
空蝉丸は戦国の世と同じモノを見て頬を緩ませていた。

「あれって戦国時代とかお姫様を乗せてたんだよね?この時代にあれは時代錯誤じゃ・・・」
のっさんの言葉にソウジも頷く。

「確かに・・・でも古き仕来たりとかならあるかもよ」

古い家はあるし。
その言葉にダイゴは目を細め、そこへ走り出した。

「ちょっ、キング!!」
走っていくダイゴに対し、追いかける皆。

そこは一つの屋敷だった。


『志葉』

そう書かれている表札に一同立ち止まる。

「ソウジ、知ってるか?」

ダイゴの言葉に対し、ソウジは頷く。

「侍の家系だ。確か、全国でも有数の名家だよ」
そう告げるソウジに対し、ソウジの家と面識があるか?と聞いた。
だが、ソウジは首を振る。

「うちとは桁が違う。武士の家系だし、戦国時代から続く有名な家だよ。
殿様や姫様ってのがいるらしいし」

空蝉丸ぐらいの堅物がいるかもしれない。

そんな事を話していると輿から降りた女性を見つけ、ダイゴが走り出す。

「ちょっと、キング」
人の家!!

のっさんの静止も聞かず入ってしまったダイゴに対し、一同戸惑いを隠せないが、
こうなれば・・・と入っていく一同。

「よぉ、さっきはありがとよ」
そう告げるダイゴに対し、蓮は戸惑いを隠せない。

「俺は桐生ダイゴ、あだ名はキングだ」
よろしくな。
そういっていつものピースサインをするダイゴに対し、後から来た仲間が謝罪を述べる。

「志葉家のご令嬢がなぜあんな場所に?」
ソウジの言葉に対し、蓮は笑う。

「何、笑ってんの?」
ソウジがむっとしたような表情を浮かべれば、そこに一人の男性が現れた。

「蓮・・・客か?」
そういったのは年若い青年だった。
たぶん、ダイゴと同い年ぐらいだろうか・・・

「殿・・・今日お逢いした方です」
そういって微笑む蓮に対し、殿と呼ばれた丈瑠は溜息を吐く。

「立ち話もなんだ、あがれ」
蓮、行くぞ。

そういうと丈瑠は黒子に指示をし、屋敷に戻る。

「殿の許可が出ましたからどうぞ」
ご案内いたします。

そういって蓮はダイゴ達をいざない、中へ入る。

ダイゴ達が通された居間。

きょろきょろと辺りを見回す6人。
空蝉丸も懐かしい雰囲気にきょろきょろと辺りを見回している。

襖があき、丈瑠が上座に座る。
その横に彦馬、そして反対側に蓮が座る。

『この方達をお連れしたのですか?蓮様』

「連れてきたわけじゃないのよ、彦馬さん。」
着いてきちゃっただけで。
そう告げる蓮に対し、彦馬は溜息を吐いた。

「こちらが志葉家19代目当主、志葉丈瑠様。」
そういって解説する蓮に対し、空蝉丸だけは形をとって礼を帰す。

「色々失礼仕る、某、空蝉丸と申す。こちらはキング殿、イアン殿、ソウジ殿、のっさん殿、アミィ殿でござる」
時代錯誤な空蝉丸に対し、蓮は笑った。

「よかったv丈瑠より時代錯誤な人がいたv」
そういって微笑んだ蓮に対し、キングたちは目が点。

「蓮・・・お前、少しは場の雰囲気を読め」
そういわれた蓮は笑う。

「俺は志葉丈瑠。一応ここの主だ。で、こっちが蓮」

「はじめまして。蒼月蓮です。」
どうも。

そう言われ、ダイゴ達もそれぞれ名を名乗る。

空蝉丸だけはそれが名なので仕方ない。

『それでは皆様方も戦隊で?』
彦馬の言葉に首をかしげるダイゴ。

「戦隊で?ってことはお前らもか?」
ダイゴの言葉にアミィは「ちょっと、キング」と声を掛けるが、蓮はアミィを止めた。
「へーき。へーき、丈瑠は侍戦隊シンケンジャーのシンケンレッド。私はホワイト」
よろしく。
そう言われ、アミィは「Wao!」とその手を握り返した。

「龍の血を告ぐものってどう言う意味?」
ドゴルドがそういってたけど。

確信をついたイアンに対し、蓮はいった。

「たぶん、龍脈を司るって意味だと思うけど」

「龍脈って・・・あの五行の?」

「キングって伊達に世界中旅してるわけじゃないんだね」
話が早い。
そう告げる蓮に対し、皆に対しての補足説明として蓮は告げた。

五行・・・つまりは火・水・天・木・土の五つからなる物の源。

この世のすべては五行に属し、それに返る。

それを司るのが黄金の龍である。

「黄龍っていうんだけど、それは陰と陽を合わせたものなの」
それを護るのが私。

その説明に対し、首をかしげる皆。

「まぁ、簡単に言うと陰陽師なの、私」
だから。
ああいう技が使える。

そういった蓮に対し、頭に?ガ浮かんでいるものの、なんとなく納得した様子。

「蓮・・・今回、協力したいのか、お前」
丈瑠に対し、蓮は首をかしげる。

「ん〜〜、陰陽師の出番はなさそうなんだよね・・キョウリュウって事は・・・」
関係なさそうだし・・・

なのに、呼ばれた。

しかも、奴らは簡単に。

「ん〜、わかんないんだけど、もしかしたら・・・」
蓮は何か思い当たる節があるらしい。
丈瑠は視線をやると蓮は空蝉丸の方に向き直る。

「空蝉丸さん、質問があります」

「拙者に?なんでござろう」
突然の事に空蝉丸は首をかしげる。

「志葉烈堂という名に心当たりあります?」
その言葉に対し、空蝉丸は瞬きを繰り返し頷いた。

「烈堂殿…拙者、確かに覚えはござるが・・・」

その事が何か?

空蝉丸の言葉に対し、丈瑠・彦馬・蓮は溜息を吐いた。

「それか・・・」
『それでしたか』
「らしいね」
三人の言葉に対し、キョウリュウジャーはぽかーん。


「おぃおぃ話すから」

そういうと蓮は空蝉丸に立つようにいい、皆もそれに従って立ち上がる。

『殿・・・』
彦馬の言葉に対し、丈瑠はただ「好きにさせろ」とだけ言った。
彼にとって、彼女がいなくならないことだけがすべてなのだから。



やってきたのは別邸だった。

「話ずらくてね、丈瑠と彦馬さんの前だと」
そういった蓮は楽に座ってほしいと告げた。
どうしてもああいう場所だと正座か、あぐらになってしまって辛いだろうからと。
そういう配慮の元だった。

「で?どういうことだ?空蝉丸が烈堂とかってのを知ってるとまずいのか?」
ダイゴの言葉に対し、蓮は微笑んだ。

「いや、まずいわけじゃない。ただ、そのおかげで私はかかわりが出来てしまうということだ」
その言葉に一同また?

「志葉烈堂・・・初代シンケンレッド。
戦国時代の武将の名であり、志葉家の初代当主。
そして、私もまた志葉家の血筋を引く者。しかも直系でね、」
しかし、ある事情で異世界に飛ばされ、異空間をさまよっていた。
かいつまんで話した所で彼女は言った。

「つまり、縁深い者がいるとそれだけ借り出される率が高いってこと」
空蝉丸殿がその縁の者って認識されてるだけ。

そう告げると空蝉丸は「拙者のせい・・・」と告げ、申し訳なさそうに頭を下げようとする。
だが、蓮はそれを制した。
「気にする必要はない。巻き込まれなれている。それに、もう一人知り合いが言っていた奴もいる」
そこに。
そういってダイゴを指した。
「いや?俺はあんたと初対面だ」
その言葉に蓮は頷く。
「私とはな。だが、私の片鱗の一つを持っている者とあんたは会ってる」
ジャンという男と会ったろ?
その言葉にダイゴは首をかしげる。

逢っただろうか・・・?

考えるダイゴに対し、蓮は言った。

「虎の子だと言っていた男がいなかったか?獣拳を使う拳法の達人」

「あ〜、拳法を習った奴がいる。確か・・・虎に育てられた・・・とか言ってたな」

「そいつは知り合いだ。私の・・この場合、龍の逆鱗に触れたと言った方がいいか、
そいつの気配がする。そして、奴はあんたが私と会う事を予想していた」
だからあんたにその気配を残した。
その言葉に対し、ダイゴは首をかしげ、頭を掻いた。

蓮はこちらにいると告げ、空蝉丸にもこちらを使うよういった。

「ここならば丈瑠もいるし、あなたの稽古相手にもことかかない。
丈瑠もそれを承知であなたにここを許した。」
「拙者・・・よいのでござるか?」
「たまには懐かしさに触れる事も必要。それに丈瑠は強い、武士としてもね。
そちらの斬戟の勇者殿も手合わせできるものが多いのは良い事よ・・・ね?」
一撃、お相手仕ろうか?

蓮の言葉にソウジは悟る。

蓮も相当の使い手だと。


「茶でも振舞うとするか・・・少し席をはずさせて貰おう」

そういうと立ち上がり、黒子に茶をと頼む。

丈瑠の所に報告にいけば、丈瑠は丈瑠で書を読んでいた。

「終わったか?」

「本題はまだだけど、一通り。」
ごめんね、また巻き込んだ。
蓮が謝ると丈瑠は首を振った。

「いや。先に巻き込んだのは俺だ。
それに、お前を手放せなかったのも・・・」
俺が決めたことだ。

そういって丈瑠は蓮を抱きしめる。

「この先、何度でもお前を見つける。そして抱き止める。そう決めた」
だからお前と俺は・・・

そう告げる丈瑠に対し、蓮は小さく、それでいてしっかり頷いた。***********あとがき**********

なぁんとなくというか、シンケンジャの時の主人公が
こちらに巻き込まれたっていう設定です。
殿と結ばれたのに…みたいな感じだと思ってください。

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