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シンケンジャー
主人公が彼らと出会うきっかけは外道集。
彼らが何のために呼んだのか・・・
そして、彼らが言っていた事の心理は?
光に引き込まれ、放りだされた空間は…
テレビの中で見たことのある特撮の風景だった。

「ってか何処、ここ?」
辺りを見回せばクリアーになる視界。
しかもテレビで見たことあるような奴らがそろっていて…
私の後ろには倒れている正義のヒーローが…

《やっとお出ましか…てめぇをまってたんだぜ》

声を聴いて我に返る。
確か…こいつは。

「血祭ドウコク…」
確かそんな名だ。
さっき調べたんだ、まだそんなにぼけてない。
隣にいるのは骨のシタリ…それに薄皮太夫…
辺りにいた無数の化け物はアヤカシだ。
ナナシレンジャーとかいったか…


《知ってるとは思わなかったなぁ、てめぇを殺せば三途の川はすぐに満ちるんだったな、シタリ…》

《そーさね、文献にはそう書いてあるよ。違う世界から連れてきた娘を殺せば三途の川が溢れ出すってね》

シタリの言葉に私は耳を疑った。
違う世界…ってことは異世界。
っつうことはだ、これは撮影でもなく、実在にあったもの?
という事は…だ、私は殺される為に召還された?
冗談でしょ!?

「何してる…逃げろ」
シンケンレッドだったか、火の文字を受け継いだものがそういった。
志葉丈瑠。
確か志葉家18代目の当主。

そしてブルーが池波流ノ介。

ピンク、白石茉子、イエロー、花織ことは、グリーン、谷千明。
それにゴールド、梅盛源太。

みんな倒れてる。

『あなたは逃げてください、ここは私達が…』
ブルーが私にそういう。
だが、お世辞にもそんな力は残ってないと思う。

これってさ、もしかしたらモヂカラがあれば出来るんだよね?
確か…っていうかマジで出来るのかは知らないけど、小さく文字を書いてみる。
それは小さな石となって私の足元に転がる。

なら出来そう。

陰陽の家系を舐めんなよ。

《どーした?にげねぇのか?》

「逃げろ。」
シンケンレッドの言葉に私は小さく頷いて彼の剣を借りた。

「何を。」
「一度試してみていいかな…」
シンケン丸…
ディスクを回すと通常ディスクの色が変化した。

《ほぉ、俺らとやろうってのか?おもしれぇ、ナナシレンジャーかかれ!!》
血祭ドウコクの言葉にナナシレンジャーが彼ら目掛けてきた。

「我は願う…氷炎の舞」
シンケン丸のディスクを回しながら振り回すと辺りを氷の嵐が吹き荒れる。
それは炎を纏い、あっという間にナナシレンジャー達を氷がつきぬけ、その後を炎が焼き尽くす。

「我は望む、土刃斬」
シンケン丸を地面に刺すとそれは刃となって地面から突き出し、そのまま相手を串刺しにする。

「我は求む、浄化の光」
そのままでは醜いからとそいつらの死体を消し、跡形もなく消してもらう。

その様子に一同呆気。
敵・味方両方とも。

☆章の一覧☆
第一幕:異世界からの訪問者
第二幕:見えない繋がり


先に口を開いたのはドウコクだった。
《シタリの言葉もまんざらじゃねぇみてぇだな…》
そういって刀を肩にかけ、立ち上がった。

「我は争いを望まぬ、地獄なら地獄、三途の川なら三途の川に戻れ、外道衆」
私はまっすぐ視線を向けてそういった。
薄皮太夫だか、シタリだか知らんが、私を巻き込むな。
そういう意味をこめて。

シンケン丸を握り締め、相手を見つめる。
こういうときに目を逸らした方が負けだ。
そんなのイヤでも知ってる。

強い相手にひるむならそこで戦いは終わりだ。
結局相手を下すのは強い精神力、そして経験だ。

怖くないといったらうそになる。
でも、怖いなんていってられない。

正義のヒーローは負けちゃいけない。
まけたら全てが終わりだ。
わかってるだろ、私…

自分を奮い立たせてなんとか力を抜く。

力を入れすぎれば相手の思う壺。
いつもの力なんて出ない。


ドウコクはまっすぐ剣を抜いてそれを軽く流した。
シンケン丸で衝撃を跳ね返す。
相手はそうは思ってなかったのか、また振り払う。

《中々やるじゃねぇか。気に入った》

「そりゃどーも」

《てめぇはナニモンだ?》

「自分で呼んだくせにわかんないの?」

《シタリ…あいつはナニモンだ?》

《はてね?呼び出すのは呼び出したけど、名までは知らないね》

《だとさ。女、名は?》

「修羅王とでも名乗っとくよ」
メンドクサイ。
ただそのためだけにその名を名乗った。
ただ、シンケン丸が私の力に堪えれるかどうかが心配だけど…
こいつらは水切れを起こせば三途の川に戻るしかない。
正確な時間が分からないけど、早くしないと彼らの体調も気になる。
ここは一つ、火炎ディスクが欲しい所。
でもレッドは倒れたままだし、ディスク出せる状態じゃない。
なら、方法は一つ。


「烈火大斬刀…」
通常ディスクでそれを回す。
炎を纏ったシンケン丸が巨大な刀となって現れる。
成功だ。

「悪いね、私も状況が見えないんでね、さっさと終わらせてもらうよ。」

烈火大斬刀…奥義…烈火大地震

炎が地面を伝い、相手の方まで向かって行く。
それに二十トラップで青い炎を最初に向かわせる。
もちろん、やつらの周りに結界を作って逃げ場を少し減らす。
ナナシ連中は慌てふためき、ドウコクは笑う。
太夫もシタリも慌てる。

「水切れ起こしてさっさと帰りな。開!!」

それを合図に煉獄と化す戦場。

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