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体育合同授業



お昼の弁当食べてたら
メールが来た。


――――――――――
せんぱーい。

今日の体育の柔道って
1、2年で合同みたいですよー。

インフルエンザで
欠席が多いので、
時間割りの順番替えて
合同で、みたいです。

――――――――――


ふーん。
授業の順番替わるのは知ってたけど
今日の柔道は合同になったのか。

って事は
縦割り学級なら
昌一と一緒だぁ。


ミルクティーを飲みながら
喜んでいた。

やったぁ!
昌一と一緒に柔道ができる!

それに昌一の柔道着姿も見られる訳だ。
まぁ僕の柔道着姿も
見られる訳だけど。




ずっとそんなことを考えながらいたら
5時限目の英語が
あっという間に過ぎていた。


よし……
次が柔道の時間……

思いの外、
昌一のいるクラスと一緒らしい。


うふふ……

周りから見たら
気持ち悪いであろう笑みを
堪えながら
着替えて柔道場にむかった。


柔道場には
いかにも体育系な見た目の1年生何人かが
真ん中で遊んでいた。

危なっかしいなぁ。

昌一は……まだ来てないみたい。

……とか考えてたら


がしっ


背中に抱きついてきやがったよ。


「せーんぱいっ!!」

「……んもぅ!
 しょういちぃ〜…」

「えへー。
 先輩の柔道着姿ぁーっ」

「いいから。
 昌一も早く着替えてきなよ。
 時間無いよ?」

「はーい。」


そういって昌一は
男子更衣室に向かった。


……それにしても
柔道かぁ。
昌一と一緒にできたらいいなぁ……。


とか考えていたら
また背中に抱きつかれた。


「がしっ。
 せーんぱいっ。お待たせしましたーっ!」


何よ、この子。
無茶苦茶着替えるの早いんだけど。

僕は
僕の為に早く着替えて来た
昌一への喜びがある中でも
どこかで冷静で、
心の中でツっこんでいた。


「もー。
 昌一、みんな見てるから放して?」


周りで仲いいなーとか言ってる
クラスメイトもいるからさ。
ね?

昌一は少しむすっとしながらも
放してくれた。


ふぅ。

僕は
これから起こるかもしれない事に
不安を抱きながらも
自分を落ち着かせた。








柔道の授業が始まった。

準備運動をして、
受け身の練習をして、
前転、後転などをして。

ある程度して、
その後に寝技をするみたいだ。

先生曰く、
折角だから1、2年生のペアで
やってみたら、とのことだった。


もちろん、そうでなくても
僕のパートナーは決まってる。


「せんぱい。
 一緒にやりましょ?」


昌一の元に行こうとしたら
もう既に来ていた。


「もちろんっ。」


僕が笑顔で返事をしたら
昌一も笑顔を返してくれた。


まずは袈裟固めというやつかららしい。

昌一が技をかけて、
僕が受けることになった。


昌一が僕の首に腕を回してきた。


「せんぱぁい…」

「ん?……っ!
 ダメダメっ!みんないるから!」

「でもぉ……」

「ダメだよ。授業中」


昌一が甘い表情を浮かべている。

やっぱりそうくるか……。

正直、僕も我慢できなかった。


ああ……触られたい……
胸とか揉んでほしい……
もっと愛されたい……


それでも、必死に堪えた。
周りのみんなは
僕らはただの先輩・後輩だと見てる。
最近はいつも一緒だから、
同じ部活だって事も知られてるだろう
だけど、愛し合ってる関係とまでは
知らないだろう。
知られたら面倒だ。


……とか考えてる間に
技の練習は進み……

……なんか次は
とてもヤラシイ技なんだが。
1組のペアが代表として
先生にやらされていたが、
あれ……周りから見ると
上から襲ってる様にしか見えない。
こんな技があるのか……!


技を受ける人は仰向けになり、
かける人はその人をまたがってかけている。

技名は……何とか固めだったな。
よく覚えていない。


僕は昌一を見た。
昌一も僕を見てきた。


「しょ、昌一。
 だ、ダメだかんね…っ!」


昌一からは返事が無かった。


さて、でもとりあえずは……
授業だし、やらなきゃいけない。

僕は仰向けになり、
技をかけられるのを待った。

昌一がまたがってきた。
そして、そのまま僕の胸の上へ。


「しょ、昌一……!」


小声で叫んだ。


「せんぱぁい……」


僕は何も言わず、
頭を撫でてやった。


周りの人も技をかけはじめた。
かけられてる人は
技を崩そうと大声を出しながら暴れている。
やっぱり男子ってすごいなぁ……


とか呑気に考えていたら……

昌一の手が既に柔道着の中を通り、
Tシャツの中の胸にたどり着いていた。


「あ、あん……
 しょいち…ダメだ…ッてば……ん…」

「……。」

「しょ…いち……ぃ…んぁん……」

「……先輩。
 ……俺、やっぱだめです…!」


そういって昌一は
僕にキスしてきた。


「ん……っあん……」


甘い声が漏れた。

周りに聞こえていないか心配だったが、
自分達で一杯で周りには聞こえていなかった。

危ない危ない……。


とりあえず昌一をはがした。


「せんぱい〜…」

「ぁん……ぃゃ…あ……
 んゃ…あん……」


ダメだ。
昌一、暴走してる。

……僕の声も暴走してる。


「ぁはぁ……ん……ゃ…
 ゃめ……はぁはぁ…だ…めぇ…
 ダ…めだよ……ぉ…」


必死に離そうとしたが、
手は胸から離れない。


僕は思い切り、
寝返りを打つように返った。


「ぅわ!」


昌一が半分裏返ったような声を出した。
驚いているのか、目をすごく開いている。

やっと目が覚めたかな…?


「おぉ。水沼君、意外と強いな。」


何も知らない先生が言う。


…まぁ、まずは抜け出せてよかった。

僕は昌一に声をかけた。


「昌一。」

「……。」

「昌一っ!」

「……は、はぃ!」

「もぅ…昌一ぃ〜……」

「す、すいません……」

「止まらなくなっちゃダメだよぉ」

「は、はぁい…」


でも周りに気付かれなかったし、
……気持ち良かったし、いっか。



この後、僕らは真面目に柔道をした。









「もぅ……昌一……」


更衣室で着替えてる時に
小さくつぶやいた。



ενδ...

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あきゅろす。
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