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色彩繚乱

「くくっ…自ら腰を振るとは厭らしい奴だ。」

「ち、ちが…あっ、んっ…」

感じたくないのに俺の意思に反し声が漏れ断固拒否したいのに体はいうことをきいてくれなくて。奥歯を噛み締め耐えてみたもののイケない辛さに我慢出来ず、いきり立ったペニスに手を伸ばそうとしたけど縛られたままじゃ届かなくて。

「うぅ…っくぅ…」

思いっ切り扱きたい!!
扱いてイきたい!!

「…頼むから…外して…」

恥を忍んで懇願した。それなのに「此処だけでイケたら外してやる。」とせせら笑う。

イケるくらいならとっくにイってる!!それだけじゃもどかしいんだよ!!って悔しくて言えないから腰をひねって密を垂らす先端を床に擦りつけてイこうとしたらペニスを握られた。

「ひっ!?」

「誰がイっていいと言った?」

冷たく言い放つと強引に入り口をこじ開け押し入ってきた。

「ああーっっ!!」

激痛が頭の先から爪の先まで走り目の前が霞んだ。

「あぁ…お前の中は心地良い…直ぐに果てそうだ。」

気持ち良さそうな声がムカつく。俺は痛くて辛いのにお構いなしに打ち付ける。欲望のままに。

「亜樹…亜樹…」

「はぁ、はっ…うぅ…くっ…あぁっ!」

苦しい…腹が破けそう。コイツは俺のこと性欲処理の道具ぐらいにしか思ってないんだ。なのに名前なんか呼ぶな。って何で俺の名前、知ってんの?

薄れゆく意識の中でぼんやり思った瞬間、熱い液が流れ込んできた。

ああ…これで解放される。

俺の中から出て行くと男は股間に顔を埋めて萎えた陰茎を口に含んだ。

「やぁっ!?」

「動くな。」

「ち、ちよっ…口でする…なんて…」

初めての行為に狼狽えた。けど粘膜に覆われた口内は生温かくカリ首に舌を絡め口をすぼめて前後に動かす。慣れているのか男の口淫は気持ち良すぎて我慢出来ない。

「もっ、出そう…離せ…」

このままじゃ口の中に出してしまう。

「…かまわん。出せ。」

先っぽを強く吸われ堪えられず射精した。

「はぁ…」

脱力感にぐったりしていると男は俺の放った精液を飲み込みんだ。

「ふぅ…力が漲る。これでコウを実体化できる。」

何、わけわかんないこと言ってんだ?

「コウ…って…誰?」

「会えば解る。コウがお前に事情を説明するから、しっかり聞け。俺は一休みする。」


俺の拘束を解くと自分の着ていた服を脱ぎ捨てた。艶やかな黒髪の隙間から覗く引き締まった全身には龍が鮮やかに彫られていた。

「ア、アンタヤクザなのか?その彫り物…」

「この精彩か?これはお前の精魂がもたらしたものだ。じきに消える。」

「精彩?精魂?消える?」

「解らないことはコウに聞け。それと俺の名は翼龍王彩龍。この世界では九重彩龍だ。」

「九重彩龍…」

「そうだ。だが、お前は特別だ。サイと呼べ。」

「サイ…」

言われた通り呼ぶと口元を綻ばせた。さっきと違って何か嬉しそうな?

目を見張る俺にサイは片目を外した。

「うわっ!?め、目玉が取れた!?」

「いちいち、騒ぐな。コウ、亜樹を頼む。」

サイの言葉に目玉はふわっと浮くと紅い光を放ちながら人型に変形した。

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