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色彩繚乱


「彩王、今度は私がハクヤを抱きましょう。」

コウもハクヤを抱っこしたくなったのかな?

「さぁ、おいで。」

コウが両手を前に出して微笑んだ。なのにハクヤはイヤイヤと首を横に振った。

「なっ!?」

あ〜、これ、地味に傷付くやつだわ。

「はは、コウってば嫌われてる。変な匂いでもするんじゃないの?」

「し、失礼な。そんなわけないでしょ。」

とか言いつつ腕を上げて匂いを嗅ぐ。ぷぷ…笑っちゃ悪いけど笑える。

「僕が抱っこしてあげる。」

ソウがハクヤに向かって両手を広げるとハクヤは素直にソウに抱かれた。ぷぷっ…コウ、可哀想。

「釈然としませんが…シャワー浴びてきます。」

ムッとして部屋を出て行った。

「じゃ、僕も。アキ、可愛がってもらってね。」

意味深なことを言ってソウも退室した。

「可愛がってもらうってどういう…わっ!?」

突然、ベットに押し倒されてビックリした。

「漸く行ったか。」

まさか、2人きりにさせろとか邪魔だから出て行けとかソウに思念を送ったんじゃ…

「察しが悪くて困る。」

やっぱり、そうかーっ!!

「サ、サイ、此処じゃ…んんっ!!」

唇を塞がれ両手をベットに縫い付け足の間に身体を滑り込ませた。久しぶりのキスは濃厚で巧みな舌使いに全身の力が抜けてしまった。

「ふぁ…」

唇を離すと唾液が糸を引き濡れた口唇を舌でペロリと舐め情熱的な隻眼が俺を射抜いた。瞬間、ゾクッとした。

「俺が欲しいなら尻を振ってその気にさせろ。」

意地の悪い言葉にさえ身体が疼いてしまう。

「良く言うよ。がっついてるくせに…余裕なんてないくせに。」

サイの顎に軽く歯を立て上目使いで挑発した。此処が精霊王の城でも一度点いた情欲の火は消せやしない。

「仕方ないだろう。お前に会えないと覚悟していたからな。」

思い掛けない言葉は胸を締め付け切なげな声や瞳は俺の涙腺を緩ませた。
酷いよ…思い出しちゃったじゃないか。

「お、俺だって…もぅ…会えないと…」

泣きたくないのに涙がボロボロ零れ落ちた。

「アキ…」

拘束していた手を離し涙を舐め取ると俺の上体を抱き起こし力強く抱き締めた。

「…悪かった。」

布越しじゃなくてサイの肌に触れたい。直接、感じたい。

俺はサイの上着をたくし上げた。するとサイは両手を上げた。脱がせてくれと言わんばかりに。
甘えてるんだ。俺に。

そう思うと胸が高鳴って早く抱き合いたくて性急に脱がせた。瞬間、生唾を飲む込んでしまうくらい引き締まった裸体に釘付けになった。浮き出た鎖骨、しっかり筋肉が付いた腕、ガッチリした胸板、割れた腹筋。俺より逞しくて男らしい。

「ボーッとするな。それとも脱がして欲しいのか?」

「ち、違っ…」

急いで服を脱ぐと俺の腰を引き寄せた。重ねた皮膚からサイの体温が伝わってきた。今、此処にサイがいるって実感する。

「二度と…俺を不安にさせないで…傍に居るって約束して。」

「ああ。1人にさせない。約束する。」

見つめ合い目で約束を交わした。それからはただただ、サイに身を任せて感じる所も弱い所も余す所なく愛撫されて…その度に喘いで泣いて…

「…ぁあっ…やぁっ、ソコ、あぁ〜っ!!」

サイを求めるように仕込まれた俺は自ら腰を振り奥へと誘うように内側を緩めては締め付けを繰り返した。そうするとサイは最奥をガンガン突いてくれた。



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