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エビチュ
7完
速く遅く強弱をつけテンポ良くリズミカル。まるで曲に合わせて踊るような独特な動き。

…俺はコイツを知っている。

「くっ…」

緩んだ猿ぐつわを舌で押し下げ甘えた声で強請った。

「そこ…もっとぉ…」

俺の声にペニスが更に堅くなり弱い部分を擦りように上げた。

「〜〜っ!!」

間違いない。コイツは俺が恋い焦がれてやまない相手。それなら恐怖も嫌悪もない。昨日から欲しくて欲しくてたまらなかったから。

「気持ちいぃ…前も弄って…」

俺の言葉に応えて握ってくれた。優しく緩急を付けて扱く指に胸が熱くなった。

…一緒に…一緒にイきたい。一緒に…。

刹那、俺の中で熱が放たれその衝動で俺も達した。

「はぁ…黒虎…これ、取って…ちゅして?」

振り向いて告げると「えっ!?」と酷く驚いた声に俺も驚いた。瞬間、突き飛ばされ走り去る足音に愕然とした。

「え、えぇ!?」

な、何で逃げるんだ?てか、放置!!?

「海渡!!」

不意に海珂の声がして視野が明るくなった。

「海珂…?」

「なっ、何て格好してんだよ!?」

目玉が飛び出るくらい大きく見開から言葉に詰まった。そんなに吃驚しなくても…って吃驚するよな。

「い、一体、何があったんだ?」

「え、あ、うん。とりあえず、これ、外してくれると助かる。」

冷静な俺に海珂は戸惑いながらも手足を自由にしてくれた。

「海珂が見つけてくれて良かった。こんな姿、恥ずかしくて他人には見せられない。っと何か拭くもんないか?」

「ハンカチなら…」

「サンキュー。買って返すよ。」

自分のハンカチと海珂のハンカチで前と後ろを拭きズボンを履いた。

「ところで海珂、何で此処に?」

「へ?あ、あぁ…黒虎が視聴準備室から飛び出して来たから変だと思って入ったらお前が…つか、黒虎にやられたんだろ?」

眉間に皺を寄せて不愉快な表情をする。俺だって気付く前はムカついてたんだから無理もない。

「あ、まぁ。」

「怒ってないのか?」

「怒りより呆れてる。アイツ、ガキだし、キッカケが欲しかったんだよ。それに逃げたのは俺が気付いたから。ほんとアイツ、バカだよな。」

苦笑すると海珂はキツい顔付きで言い放った。



「笑い事で済ませられるのか?目隠しして口を塞いで縛って乱暴なことして。俺は許せない。」

「海珂…」

「お前もお前だ。普通はショックを受けるのに平然としてるし。ハンパないくらいズレてるのか器がデカいのか。兎に角、俺には理解出来ないし、そんなふうにも考えられない。」

確かにそうなのかも。でも俺は黒虎で良かったと思ってる。

「惚れた弱みかな…なーんて。」

はは…っと笑うと海珂は盛大に溜め息を吐いた。

「黒虎もだけどお前も大概だよな。第三者の俺があーだこーだ言っても好きなら仕様がないけど。」

そうなんだよな。浮気されてもレイプ紛いなことをされても好きだって気持ちが無くならないから結局、許してしまう。でもやられてばかりじゃ癪に障る。

「海珂、俺、決心した。俺も黒虎を見習ってキッカケを作ろうと思う。」

「解った。全面的に協力する。黒虎を同じ目に合わせて二度とこんなことをしないよう言い聞かせろ。」

海珂が伊勢谷以外に対してこんなことを言うのは珍しい。俺を思って言ってくれてるんだろう。頷くと海珂は「よし、決まり。学校帰りにうちに寄れよ。」と微笑んだ。

それから海珂と別れて教室に戻った。でも黒虎の姿はなくて、クラスメートに聞いたら早退したと言った。俺にあんなことしといて帰るとは黒虎のヘタレ。これは海珂や伊勢谷が言うようにキツいお仕置きしなくっちゃ。
ふふっ…どんなふうにしてやろう。同人誌ネタも使えるし。考えるとワクワクしてきて顔がにやけてしまった。

終わり。

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あきゅろす。
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