酒があれば何でもできるっ!!いや、出来ない!





「あ〜・・・空が青いなぁ」





上向きで重力に従い落ちて行く


チラリと下を見たらコバルトブルーに輝く海





「あらま・・・落ちたらバサーン!!じゃない?」





暢気に慣れた様に言う

そこに一隻の船が横切っている



クジラをモチーフにしている船

帆は髑髏を掲げている




「あー、海賊船か・・・」




その海賊船に近づいてく

大きな物音を立てて船内に入った




「いったー!!・・・腰打ったァ・・・」





腰をさすりながら辺りを見る





「・・・・・・どうもはじめまして・・・?」

「グラララ!!空から餓鬼が降ってきやがった!」





三日月のヒゲ

沢山のチューブに繋がれている体




「・・・・・・でかいなぁ・・・」




あまりの大きさに圧倒





「おめェはチビだなグラララ!!」

「ムッ・・・チビだからってなめんなよ!」




ムキになり言い返す





「でっかいご老体のくせに!!」





ぽかんとした後クツクツと肩を震わせてから豪快に笑った




「グラララ!グラララ!!ご老体か、ちげェねェ!!」



「?」




何が面白いのかわからない

一つの酒瓶が目に入った





「なぁなぁあれって酒か?」

「あァ、おめェ酒好きか?」

「大好きだ!!こうグイっと――」




++++++++++





甲板では騒ぎになっていた




「オヤジの部屋に何か落ちなかったか!?」

「敵か!!」




「オヤジッ!!」

「ちっ!」




テンガロンハッと被った男と

ヘタがついている髪形の男がオヤジの部屋に飛び出した




「「オヤジ!!!」」




「グラララ!!分かってんじゃねェか!!」

「おじさんこそ!酒で語るのは久しぶりだ!!」





オヤジの目の前に胡坐で座る子供


ミディアムな長さ

朱色で一部蒼のメッシュ

薄紫色の瞳


ロゴ入りTシャツ

七分の迷彩ズボン

片耳に三連イヤリングをしている




「え・・・オヤジ・・・?」

「その餓鬼は・・・」




「どうしたおめェら?そんなに慌てて」




オヤジが困惑する2人を見る




「・・・・・・オヤジの部屋に何か落ちたから・・・」

「つか、そいつは誰なんだよい!」




今度はオヤジと子供が顔を見合わせた




「名前聞いてなかった・・・」

「グラララ!そうだったな!!」



「「(知らない相手と話してたのかよ/い・・・)」」




(おれァ白ヒゲだ!!)
(ここの奴らはオヤジって呼ぶ!!)

(枯嵐胡紀!)
(白ヒゲってそのままなんだな!!)
(あ、そのヒゲって本物?)
 

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あきゅろす。
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