星座彼氏




『かなた!』


『おぅ×××!』





幼い頃の俺



その子の顔は逆光して見えない

見る限り小学生の身長


女の子の服装で可愛らしいスカートを穿いている




「(月子・・・?)」




幼馴染との子とは違う




「(じゃ、誰だ・・・?)」




その子の口元が孤を描き

俺に楽しそうに話しかけてくる


俺も笑って楽しそうに対応する




「・・・なた!」




どんどん2人が遠のいていく




「哉太!!」




目を開けて顔を上げると学校の教室


月子と羊と錫也が俺を見ている




「何だよ・・・お前ら」


「珍しく朝からいる哉太クンに報告だ」




嬉しそうに言う錫也




何がそんなにうれしいのやら・・・





「今日転入生が来るんだって」


「噂では女の子なのよ!!

 この学園に二人目の女の子!!」





きゃっきゃっと子供のようにはしゃぐ月子

自然と口元に笑みが出来ている




だけど




「(違う・・・)」




あの夢と違う笑み

月子とはまた違う笑み



ただの夢なのに

なぜか忘れられない



あの逆光の顔




「おら!席につけ!!!」




担任が入ってくる




「今日から転入生が来るぞ!!

 この学園二人目の女子だ!!」




ガラッと戸が開いて担任の隣に立つ





「夕凪 悠-ユウナギ ハルカ-です。親の転勤で引っ越して来ました。

 よろしくお願いします。」


「?!」





彼女は綺麗に笑った


あの夢の子と同じ笑み




初対面じゃないのに

夢のせいなのか

初対面じゃない感じ






(席は哉太の隣な!!)
(え゛!?)
(よろしくね、哉太君。)

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