君は俺で、俺は君 (REBORN)





誰が見ても、分からない。

長年の付き合いの人でも見分けるの至難の業



だから




「ヒィイイイ!!無理無理無理ぃー!!」





俺は"俺"を演じる

俺は影武者になる



それが俺の存在理由

俺はそうやって今まで生きてきた



昔からマフィアに狙われていた

そのせいか点々の引っ越しを繰り返す


後継者の綱吉を守る為に

瓜二つの俺を"綱吉"にした



綱吉の身が危なくなったら安全の所に身を隠し

"綱吉"が登場する



それは、綱吉は知らない。

知られてはいけない。


綱吉は純粋じゃないとだめなんだ

俺みたく染まってはいけない。




「・・・・・・はぁ・・・はぁ・・・"綱吉"・・・」




顔を合わすことは禁じられてる

写真でしか見たことない綱吉




「・・・これが今の"俺"・・・」




太陽な笑顔で写ってる

穢れの知らない顔

ボンゴレの光となる存在



pipipipi・・・




携帯の着信音が鳴り、耳に当てる



〈ツナ!大丈夫か!?〉

「・・・うん、大丈夫。心配ないよ」

〈よかった・・・。じゃあの場所に〉

「分かってるよ、父さん。」




父さんの言葉を遮って通話を切った



「ツナ、か・・・」



路地に身を顰めてる。

また綱吉の暗殺を狙う奴らから逃げてきたところだ



「(今更後悔なんてしない・・・)」




敵の気配が消えた所で路地から出て

父さん達が待機してる所まで全力で走る




「(綱吉は"俺"で、俺は"綱吉")」




綱吉は"俺"になれて

俺は"綱吉"になれる。


けど


綱吉は"俺"になることは絶対ない。
 

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