海×空





海の上を悠々と飛んでいる人が一人

帽子が飛ばないように片手で抑えている

黒のジャケットを着て背中にはエンブレム




『ボニー!!』





見慣れた一隻の海賊船を発見

メインマストを伝って甲板に降り立った




「おぉ!空海!!」




ピンクの頭をしたナイスバディの女性




『島を散策してたら街しかなかったよ』

「そうか!んじゃ飯でも食いに行くか!!」




島に上陸して後輪のギアをロックした

飯屋♪飯屋♪と上機嫌な我らが船長ジュエリー・ボニー


食事のマークがある店に入ったらガランと素気なかった

カウンターに座りボニーは言った




「おっさん!ここのメニュー全部くれ!!」




マスターはそれを聞いて驚いたがすぐに厨房に向かう




『結構手配書があるねェ・・・』

「はは!!あたし見ィーっけ!空海もあるぞ!!」

『わっ、本当だ!9000万B"黒鳥の空海"だって!』




手配書には空を飛んでいる姿

マスターが大量の飯を出して来てボニーは食らいついた



「うんめぇ〜〜!!空海も食ってみろ!!」




差し出されたピザを食べた



『んー!!マスターすげー!!』



夢中になって食べると皿が空になっていた




「うし!!次の店に行くぞ!!」

『おおー!!』



ガシャン!!




誰かが何かを蹴破った

ガラの悪い賞金稼ぎがゾロゾロ湧いてきた




「おい!!黒鳥の空海!」

「てめェの首もらいにきたぜ!!」




ボニーと空海は顔を見合わせた



「何もないっつったじゃねェか」

『賞金稼ぎがいないとは言っていない』




シレッと答えるとボニーは呆れた




『指名されちゃったからボニーは出なくていいよ。』




後輪と前輪のロックを解除する

暢気に言っているのを聞いて賞金稼ぎ共は怒った




『あーはいはい。

 わかったから、キャンキャン吼えないの。』




マスターに代金を払った

ボニーは赤い唇がつりあがる



『小烏丸特攻隊副隊長〈追跡者〉音無空海。

 ボニー海賊団〈黒鳥〉空海』




グッと足に力を入れる

賞金稼ぎは何が起きたか理解が出来なかった。




ギュィイイイン!!!




気づけば店内にはモーターの激しい音だけ。

数十人いた賞金稼ぎは全員血を流して倒れていた




『よろしくしたくないけど、よろしくね』





目を細めて綺麗に笑った。
 

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あきゅろす。
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