Present a jealousy.
01.
「何ですか、これ?」
「あ、」
目に映るのは、右手の人差し指と親指で摘まんだ髪の毛一本。
癖も無く真っ直ぐ伸びて、長く綺麗な髪の毛。
…それと、少し動揺を写し出した貴方の瞳。
「島仲さんって、髪の毛長いんですね」
ゴミ箱に向かい、パッと捨てる。
「うん、ま、伸びやすい時期なんだな、多分」
ははは、と変な笑い方をする貴方。
――…ねえ、何で笑った?
「………んうっ!」
いきなり口を塞ぐと、徐々に赤らんでいく貴方の頬。
可愛らしくて、欲求が高まる。
――ああ、直ぐ様貴方の全てに触れたい。
舌を使って、ゆっくり歯の一つ一つをなぞる様に舐める。
貴方の荒くなる息遣いに、高鳴る心臓。
「……っは、はぁっ…」
だらしなく口から垂れる涎を、恥ずかしそうに拭こうとする手を、掴んで微笑む。
「拭かないで下さいよ?」
「は、…な、何で……?」
「俺が舐めます」
「は……?」
垂れ流れる涎を、下から上へと舐める。
そして頬に一つだけキスを落とす。
「…馬鹿、何してんのお前」
「好きだからしたんです」
「そんなこと聞いてない…」
「そうでしたね」
舐め取った後もごしごしと拭き、顔中を真っ赤にする。
[next#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!