恋愛リアル ロク もう他人の事で、グルグル考えたり、悩んだりしたくない。 こんなんだったら好きなんて言わなきゃ良かった。 寂しいからなのか、それとも単に欲求不満だからなのか、とにかく吐き出さないと今にも気が狂いそうだ。 「…クソッ!」 俺としてはマジでありえないんだけど、身体の奥に溜まった熱を発散させる術が他に思いつかない。 慌ただしく制服を脱ぎ捨て、Yシャツのボタンを途中まで外す。 ベッドの上で足を開き、もう片方の手で乳首を乱暴に愛撫しながら自分のモノを握り込み、強く扱く。 どんなに違う事を考えようとしても、目を閉じて浮かんでくるのは、やっぱりアイツ。 触れられた感触が一気に蘇って、簡単に俺を欲情させていく敬吾が本当に憎らしかった。 「ハッ…クソッ!、アアッ…」 受け入れた場所がヒクヒクと切なく疼く。 敬吾だけを求めて。 堪らず自分の指を入れてはみたものの、あまの物足りなさ過ぎに涙が出た。 声にならない声で敬吾を呼びながらイッて、欲求は満たせたハズなのに、心も身体も少しも満たされた感覚がしない。 虚しさが真っ黒いシミのように、ただ大きく広がっただけだった。 [前へ][次へ] [戻る] |