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恋愛リアル
サン
「…お前いつも男相手にこんな事してんの?」

「そうだよ。俺男しかダメなんだ。それに…セックス大好きだし。」

予想外の反応に驚いた。いつもならもうこの時点でみんな俺に触れるのに。

コイツはまるで逆、呆れたようにキスした時に合わせた視線もさっきとは別の意味でそらしてる。



「悪いけど、俺はお前となんかヤる気にならねぇよ。誰とでもヤるような奴とは頼まれたってゴメンだ。」

そう言うと敬吾は無理矢理合わせた俺の体を掴んで引き離し、足早に去って行った。





最後に取り残されたのは俺一人…。




なんだ…。




なんだアイツ…。





俺…もしかして…フラれた?





俺からの誘いを断った奴なんて今までいなかったのに…なんでだよ!


状況をいまいち理解出来なくて教室の窓から去って行く小さな敬吾の姿を消えるまでただ見つめていた。




「…クソッ!!」



プライドを傷つけられ、わなわなと震えがきそうな程怒りが込み上げ力強く拳を握る。

「…っアイツ許さねぇ!ぜってぇー俺にひざまづかせてやる!!」

ガコーンっと勢いよく椅子を蹴飛ばし、俺も教室を出た。







「へぇー。夏樹くんの誘いを断るなんて。そんな奴いるんだー!」

「スゲェ屈辱!アイツぜってぇ許さねぇ!!」

怒り爆発の俺を見てクスクス笑うコイツ…篠塚 晃史は俺の初めての相手。
元々は家の踊りの生徒だったのが何も知らねぇ俺にいろいろちょっかい出しやがって気が付いたら俺の方が好きになってた。
でも…コイツは俺じゃなくもう他の奴を見てる。
俺がこうなったのも全部コイツのせいだ!!

「テメェ笑ってんじゃねぇよ!俺欲求不満だからお前に入れて欲しくて来たのに。」


早く満たされたい…。晃史に抱かれたら、きっと心も身体も満たされて、アイツの事なんてなんとも思わなくなるのに…。



「アハハ!ごめんね。僕はもう夏樹を抱いてあげられないよ。大事な人が出来たから、もうその人以外とはヤらない。」



よく言うよ…。俺をこんなにしておいて。




「夏樹もいつか分かるよ。大事な人が出来たらきっと分かる。」



相手がお前じゃなきゃ、そんなの分かりたくねぇよ…。


俺はお前の…「大事な人」には…なれないの?

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あきゅろす。
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