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恋愛リアル
ロク

−夏樹 Side−

何なんだ…。何なんだアイツ…。

今まで俺のことあんだけ避けといて、今日は「嫌いじゃない」って…マジでわかんねぇー。
けど、一番分からないのは俺自身。あんなに混乱してた気持ちがアイツと一緒にいて今はなぜか随分と落ち着きを取り戻してる。


それに…。


悔しいけどアイツに言われた言葉がありえないくらい嬉しくて…ドキッとした。




有り得ない…。アイツのせいで嬉しいとか、ドキッとしたとか、そんなの絶対有り得ない!

それに、何であの時あんなにイラついて逃げ出したんだろう?どうして家まで送らせたんだ?今日の俺はどうかしてる…。
いつもの俺ならこんな事絶対しない。きっと疲れててどうかしてたんだ。そうに違いない。
混乱する気持ちに理由をつけて無理やり納得させた。
けど、そんな一時的なやり方じゃ簡単にいかないって事を、次の日俺の前に現れた敬吾の笑顔を見て思い知らされた。



「よっ!元気になったか?」

いつもとは明らかに違う敬吾の態度。途端にドキッと心臓が高鳴った。アイツから挨拶されるなんて初めての事、急激な変化に戸惑いつつも俺はなんとか平静を装う。

「めずらしい!アンタから挨拶なんて。なに?俺とヤリたくなった?」

「はぁー、朝からなんつー事を。理性って言葉知らないの?」

「男って事は気にしねぇの?」

たった一日でいきなり縮まった俺たちの距離、俺には不思議で不思議で仕方がない。けど…今俺に呆れる敬吾を見て、悪くないなとは思う。
それと同時に敬吾を手に入れたいとますます膨らむ欲望。今までのやり方じゃ敬吾は手に入らない。じゃあどうやって?まぁ、俺の魅力でなんとかするけど。
昨日は当たり前の敬吾との違いに落ち込んだりもしたけど、今の俺にはそんなこともうどうでも良くなっていて今更生活を改めるとかいう考えは全く浮かばなかった。


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あきゅろす。
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