キミのトナリ
C
「…んっ…んぅ…。」
触れるだけのキスがだんだんと深くなる。少し僕の力が抜けた瞬間に朔弥の舌が入って来て、激しく絡めとられる。僕は呼吸するより必死にその舌を追いかける。
熱くて頭がボーっとする。自分じゃ立っていられなくて朔弥の腕をギュッと掴んだ。
何度も角度を変えながらそれはしばらく続いて全身が蕩けそうな感覚になった頃、やっと唇が開放される。そのまま朔弥の唇が僕の首筋にキスを落としながら、僕のYシャツのボタンを器用に外し、ゆっくりと脱がされる。あまりにも自然で、僕は簡単に上半身裸にされてしまった。
「うわぁっ!」
いきなり身体が軽くなったのに驚くと、朔弥に軽々とお姫様だっこされ、そのまま後ろのベットまで運ばれ降ろされる。
「さくっ!ちょっと待っ…。」
なんだか急に恥ずかしくなってちょっと心の準備をしたかったんだけど、その訴えも叶わず。噛み付くようにまたキスをされ、それが下へ下へと移動して行く。朔弥が触れていく場所が熱い。なんだかくすぐったいようなそうじゃないような感じ。触れられる度に僕の体温はどんどん上昇していって、このままだとどうにかなっちゃうよ。
そして、朔弥も着ていたYシャツを脱いでいく姿を僕はドキドキしながら見つめていた。
どうしよう!すごくカッコイイ!!
バスケやってたせいなのか、キレイに筋肉がついているけどガッチリって感じじゃなくて、でも決して細くない。引き締まってて、全体的に男としては細い身体の僕は羨ましいと思ってしまう。普段意識的に見た事がなかったから…ううん、実は恥ずかしくて見れなかったから今まで知らなかった。
ドキドキしすぎて全身が心臓になっちゃったみたい。きっと朔弥に聞こえてるかもしれない。そう思うと、もっともっと鼓動が早く大きくなった気がした。
「…はぁ…は…ん…」
「気持ちいい?」
「…ぁ…わかんな…はぁ…」
呼吸が上手く出来ない。なぜそんなこと聞くのかも分からないまま、とにかく朔弥から与えられる熱を受けるのがやっとだった。
「…じゃあココは?」
「あぁっ!」
そう言って朔弥が触れたのは、僕の胸にある赤い突起。その瞬間、今まで感じた事のないピリッと少し痛みにも似た感覚が走って、思わず声が出る。
なに…コレ?何でこんな所を?戸惑っている僕の反応を楽しむかのように、今度はそこを唇と舌で刺激される。
「…あっ…ゃあ…んん」
チュッと吸われ、舌でころがされる度に訳も分からず声が出てすごく恥ずかしい。自分からこんなイヤらしい声が出ているなんて信じられない。それでも身体は胸の刺激に反応して熱くなり、声が勝手に出てしまう。それが恥ずかしくてなるべく朔弥に聞かれないようにと口を自分の手で覆った。
「ダメだ!ちゃんと聞かせろ。」
いつもより低く響く声、鋭く光る眼が少し怖い。声を防ぐことも許されず、僕は朔弥からの刺激にただ声をあげるしかない。しつこく左右の紅い突起を指と舌で転がされ続け、身体をビクつかせながら確実にそれに反応する自分自身を否定したいのに、いつの間にかそんなことも考えられなくなった。
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