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キミのトナリ
緊急事態
体育館での入学式が終わり今はそれぞれの教室へと廊下を移動中。


僕は人の間をなんとかすり抜け3組の集団の中の夏樹までたどり着く。




「なっな夏樹!」

「柊!どうしたんだよ。」



しっかり両手で夏樹の腕をガッシリ掴み乱れた息を整えようと深く呼吸する。



「槙村。このチビ誰?」

「あ゛っ!お前今なんつった?」



夏樹の回りにはもう男子達の取り巻きが出来ていてハーレム状態。



僕の事を小ばかにしたのもあるけどこの態度だと今のところ好みのタイプはいないようだ。

夏樹にキレられた奴は夏樹の変貌ぶりに恐れをなして逃げてしまった。



今は小ばかにされた事なんてどうでもいい。
とにかくこの緊急事態を夏樹に知らせないと!



「いっいいたんだよ!彼が」

「彼って…。お前の初恋の相手の彼?」

「そう。その彼!しかも隣の席!!」

「マジでー!!」

夏樹も目を丸くして興奮している様子だ。



「どどどっどうしよう。」

「まずは落ち着け。柊はすぐ緊張してどもるからな」


はい。その通りです。
とりあえず僕はまた深く深呼吸を何度か繰り返す。




少しだけ落ち着きを取り戻した僕の手を引き、今度は夏樹が僕のクラスへ向かう。

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あきゅろす。
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