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キミのトナリ
I
―柊 Side―

「お前、可愛いすぎ。」

朔弥に触れられる度にどんどん身体が熱くなって頭がボーっとする。
お風呂に入ってのぼせた時みたいな感じ。
それでも恥ずかしいのははっきり自覚していて、ギュッと目をつむり、なるべく今僕の身に起きている事実が視界に入らないようにする。
でも、それ以上に朔弥が与える刺激が強くて、勝手に変な声が出ちゃうんだ。
だからもっと恥ずかしくなる。

「あっ…はぁん…んんっ。」

激しく唇が重なり、朔弥の舌が僕の舌に絡みつく。
僕もおいていかれないよう必死でそれを追う、混ざり合ってクチュッっという音が耳に響いた。
その音で頭がイッパイになり、体温が上昇して、朔弥に触れられる度に身体が震える。
触れてる唇や舌だけじゃなく、頭も痺れて溶け合うみたいな感覚がした頃、ゆっくりと熱い朔弥の唇が離れ、僕が飲み込めきれなくて唇の端から流れた唾液をペロッと舐め取ると、首筋を舐め、そのまま胸へ下りて行き2つの突起を交互に舐めるとそのまま起き上がり、どこかへ行ってしまった。

「朔弥?」

僕またガッカリさせちゃったのかな?
急に不安になってガバっと起き上がると、クローゼットを開けて朔弥が何かを手にしているのが目に入った。

「あっ!夏樹が使えってさ。」

そう言って持ってきたのは、液体が入った透明で丸い縦長の見慣れない容器と、何か書いてある長方形の箱。
コンドー…え?…コンドーム!?

「こここっこれ!」

「説明は使いながらな。俺マジで余裕ねぇから、ホラ!」

一体何をどうやって使うのかも分からないまま腕を掴まれ、朔弥の下半身へ導かれる。

「うわぁ!」

あまりの衝撃に思わず声を上げて、手を乗せたまま固まった。
それは服の上からでも分かるほど大きく、硬く張り詰めていて、そこに収まっているのがとても窮屈そうだった。
余裕がないってこういう事なんだ。
僕も同じ男だから、この状態はすごく辛いんだっていうのは理解できる。
朔弥は、こんな僕に興奮してくれてるんだ。
それがすごく嬉しくて、だからこのままじゃいけないんだって思った。

「あっあの!ちゃんと…触ってもいい?」

こんな事言えるなんて自分でもビックリしたけど、朔弥もそうだったみたいで一瞬大きく目を見開いて、すぐに僕の大好きな優しい笑顔になってくれた。


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