キミのトナリ A 「はぁー。」 緊張感から一気に開放され、朔弥を玄関で見送るとその場でペタリと座り込む。 朔弥が… 朔弥が僕ん家に来た…! 心臓が爆発するかと思った!! すごいバクバクしてたけど聞こえてないよね。 顔なんて見れるはずかない。朔弥と話してる間僕はずっと俯いていた。 しばらくボーっとしているとケータイからメールを知らせる軽快な音楽が鳴る。 メールは朔弥から。 題名 『約束』 本文 『忘れんなよ!』 「…やくそく。」 その言葉が僕の勇気の源。 数えるぐらいしかメールのやり取りはしていないけど、いつも朔弥からの文字は短くて…でも、それだけで僕の心は熱くなる。 ちょっとでも朔弥との距離が縮まるように、もっともっと頑張ろう。 自然とどこからか湧いてくる勇気。 それから4日間、週末が待ち遠しいくてしかたがなかった。 [前へ][次へ] [戻る] |