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キミのトナリ
決意
相変わらず俺を呼ぶ柊にいたたまれなくなり、もう一度体を揺るとようやく起きた。

目を覚ました柊からは苦しそうな様子は少しも感じられずそれどころか笑顔だ。ようやくホッとして教室へ戻ろうとした俺に珍しく甘えて来た。

なんだコイツ…。すげーかわいいじゃん。
ガキみたいに「手…握って」とうわ目使いで言う姿に急に愛しさが込み上げてきて、要望通り握ってやると穏やかな表情を浮かべながらまたうとうととしだした。

どんな夢見てたのか聞くと父親の夢と柊は答え、何かされてるのか聞くと何もされていないと答えた。
父親じゃないとすると母親なのか?

今はとりあえず休ませてやろう。だからそれ以上は聞かなかった。

「朔弥…。」

柊は俺の名前を呼びながらよっぽど辛いのかまた眠ってしまい、放課後夏樹と俺とで迎えに行くといつもの柊に戻っていた。








あれから1ヶ月…。





今俺は柊がかわいくてしかたがない。


もちろんペットとしての可愛さなんかじゃなく…多分恋愛対象として。

たまに淋しそうな表情をする柊を見ると胸が締め付けられるように苦しくなる。何があったのかはいまだに分かんねぇけど、その小さい体で今まで必死に耐えてきたんだろう。




おかしいか?いくら可愛くても同じ男にこんな気持ちになるの。



俺は女好きだし正直モテるし不自由してねぇよ。

でも…。コイツは…柊は今までの奴とは明らかに違う。


同情?そんなんだったらがらにもなくこんなに悩んだりしてねぇよ。
もうそんなんじゃ片付けられないところまできてんだ。





柊…。

認めるよ…お前が好きだって。

どうして好きなのかとか理由なんてどうでもいい!

悪いけど俺はもう止まれねぇよ。


元々お前みたく我慢強くはねぇし。


お前を俺の物にしてやる!絶対俺の事好きって言わせてやるよ。


俺がお前を守ってやるから
だからもう…一人で苦しむな…。

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