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キミのトナリ
A
あの日…。体育の授業中にコイツが倒れたのに気付いた時はすげぇ焦った。

前の日から様子はおかしかったんだ。なんか急に落ち込んで顔色も悪かったし。その時点じゃあまり気にもしてなかった。

次の日朝学校で会うと、かなり弱ってるのが見てとれたから休めっつたんだよ。
でもコイツは「大丈夫」つってさっさと更衣室へ行こうとするから慌てて追い掛けたんだ。
着替えてる最中も辛そうで今にも泣き出しそうな顔してた。
授業終わったら無理矢理でも保健室へ連れてこうって考えてたらコートの外が騒がしくなって見たらコイツが真っ青な顔して倒れてたんだ。

「柊!おい柊!大丈夫か?」

慌てて駆け寄って抱き起こしながら体揺すったら少しだけ目開いて「ニコッ」って一瞬笑うとそのまま気絶した。

俺にしては珍しくかなり焦って、そのまま柊を抱き抱えると急いで保健室に向かった。

「軽い脳震盪みたいね。それより身体の衰弱の方が心配だわ。立花くんあんまり寝てないんじゃないかしら。食事の量も少なそうだし。しばらく様子をみましょう。」

あんまり寝てないって…。お前何やってるんだよ?確かにちっこくて細い体してるからそんなに食わねぇだろうけど。

そのうち授業終了のチャイムがなり、保健医からの促しもあったので俺はとりあえず次の授業へ出るため、保健室を後にした。

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あきゅろす。
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