その他小説
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そうやって中途半端なところで止められたら、余計に気になるだろうがっ!
「おい、言いたいことあるんならちゃんと言え」
先程の様子を目の端で捉えていた俺様は、台詞の続きを促した。
しかし、ハッとした顔で見上げた尚人はぶんぶんと首を左右に振りながら。
「いえっ、別に今じゃなくても構わないんで…っ」
「って事は、今でも良いんだろ?」
「でも、やっぱり今じゃない方が良いような……?」
「だぁあああーーっ、イライラするっ!
男だったら腹括ってはっきり言いやがれ!!」
「えぇっ、それを高城様が言うんですか?」
「……何が言いたい?」
「………」
「………」
「………」
「………」
なんだこの無言地獄は…っ。
完全に萎縮している様子の尚人を目の前にすると、もう俺様は何も言えなくなってしまう。
無駄に整った顔立ちの俺様は、表情が消えると途端に冷たさが増すと自覚していると言うのに。
ひくひくと引き攣る頬に手をやり、表情筋をマッサージするが如く上下に軽くこすってみる。
決して尚人に八つ当たりをするつもりはなかったのだが。
必要以上に尖った声色になった事を少しだけ後悔した。
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