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その他小説
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 さてどうしたものか……。

 結局その日は考えすぎて一睡も出来なかった。


 ホワイトデーまでだなんて、まどろこしい事は言ってられねぇ。

 こんな気分のまま2週間も過ごしたら、俺様の頭がおかしくなりそうだった。


 改めて冷静に分析して。

 俺様のわがままにああやって付き合ってくれている以上、尚人だって悪くは思っていないはずで。

 むしろバレンタイン以降は、目に見えて俺様を意識しているのは伝わって来ているのだが。


 多分好きの一言だけで、すべてが丸く収まるのだろう。

 但し今までの経験上、いざ尚人を目の前にすると、どうしても俺様の口からその言葉が出てこないのだ。


 それくらいなら竜之介の言うように強姦とまではいかないとしても。

 その場に押し倒す方が何十倍も気が楽だった。


 確かに我ながら情けねぇ……。

 告白ひとつまともに出来ずに逃げているだけの自分が、歯痒くてしょうがない。


 結局あの酒田達だって俺様の気持ちにはとっくに気付いていて。

 その上で文句も言わずに協力してくれてたって事だ。


 なのに一方的な嫉妬心で冷たくあたる事も少なからずあって。

 そんな俺様の態度を生温い目で見守ってくれてたと考えただけで、恥ずかしさのあまり死にそうになった。


 こうやって一晩中、考えていれば。

 あの竜之介が悪意でもってこんな事を言い出した訳じゃない事ぐらい俺様だってわかる。

 そこまで追い詰めなければ、いつまでたっても現状維持で満足するのを見越していたのだろう。


 はぁ…っ、どちらにしても昼休みに尚人と逢ってからだ。

 ケツに火がついてやっと行動に移す気になった俺様は、コンディションを整えるために保健室へ向かった。

 仮眠をとるにしても、流石に屋上で寝るにはまだ早すぎるからな?



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