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 もはやここまで来ると表情を取り繕う気も起きず、凶悪な笑みを浮べて俺様は告げる。


「俺様がそんな簡単にお前を解放する訳ねぇだろ!?
 昼休みは諦めてやるが、代わりに放課後はずっと俺様と過ごせ、良いな??」

「え…っ、でも……」


 未だ明確に自分の気持ちを伝えてない事に気付いたものの。

 こんな馬鹿馬鹿しい状況下で、愛の言葉なんて絶対口にする訳にはいかねぇよ。


 離れていこうとする尚人を引き止める為だけに告るだなんて、無様な姿を晒すぐらいなら。

 無理やり脅して傍に縛り付ける方が何倍もマシだった。


「先に言っておくが拒否権はねぇぞ?
 ここまで本気で怒らせた尚人が悪い。責任とって大人しく俺様の傍に居ろ」

「えぇ…っ、ちょっと待って下さいっ。
 その、高城様は、恋人と復縁したんじゃないんですか!?」


 見慣れているはずのBrightness関係者でも震え上がる俺様のマジ切れモードに。
 
 先ほどまで怯えて居たはずの尚人が何故か絶叫した。

 それもその台詞の内容は、俺様にとって聞き捨てならないもので。


「あ゙ぁ!?ふざけんな!!
 自称恋人ならともかく、俺様が誰か一人を特別扱いなんてする訳ねぇだろうが!!
 それも高校入ってからは色々あって、セフレの一人も居ねぇんだぞ!?」


 怒りで完全に言葉や態度が素に戻っている俺様に、尚人は目を丸くした。

 そりゃそうだろう。

 普段の俺様を知る人間がびっくりするぐらい尚人に対する態度は甘かったのだから。


「え、じゃあ、皆の勘違い……?」

「はぁ?誰に何を吹き込まれたんだよ!?」


 それこそ尚人を再会してからは、他の奴なんて目にも留まらなかったと言うのに。

 そんな俺様が一体誰と復縁しろって言うんだ!?


「今年に入って高城様に恋人が出来たけど、すぐに別れたって聞いてたんですよ。
 失恋した高城様は暴走しやすいから、今の関係を壊したくなければ誘われても本気にしないようにって伺ってたのに。
 なのに……一瞬本気で高城様が僕の作ったチョコを欲しがってるって勘違いして…っ」

「………」


 涙混じりに告げられた台詞に、流石の俺様も怒りを保ち続けるのが難しくなって来た。

 それって少しは尚人も俺様の事を意識していると思って……良いんだよな??



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あきゅろす。
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