その他小説
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その日を境に、喧嘩と暴走一辺倒だった俺様の生活が変化した。
それまでほとんど無視していた言い寄ってくる奴らを片っ端から相手にし。
近隣の人気のある女を口説いては俺様の魅力に落ちた途端、興味を失って捨てるを繰り返した。
その所為で敵対する勢力は増え、ついていけないとチームから脱退する奴らも相次いで。
今となっては馬鹿なことをしたとつくづく思うが……。
当時の俺様は、尚人への想いが勘違いだと否定する事で必死だったのだ。
そんな生活が続けば続くほど、虚しさだけが募り。
当然4Cを始めとするBrightnessのメンバー達との間にも確執が生まれていた。
そんな俺様を最後まで見捨てずに説教し続けたのが幼馴染の竜之介で。
失恋ぐらいで自棄になるなと、ピントはずれな事を言いながらも。
分裂してもおかしくない状況のBrightnessを支えてくれたのは、間違いなくアイツだった。
そんなこんなで、尚人への感情が俺様のただの思い込みだと気付いた頃には。
チームに残っていたのは喧嘩上等の馬鹿と、俺様ではなく竜之介に忠誠を誓っている奴らのみだった。
もはや俺様に総長の資格はないと、高校進学と同時に引退を決意したものの。
当然の事ながら竜之介は許してくれなかった。
「お前が撒いた火種だけでも、刈り取ってから引退しやがれ!!」
「………」
どうやら俺様が荒れたたった数ヶ月の間に、ほぼすべての他勢力を敵に回していたらしい。
そんな状況下で、Brightness最強の戦闘要員である俺様が抜ける事など言語道断だった。
「迷惑をかけて、本当に悪かった…っ」
その日俺様は今までの経緯をすべて竜之介に吐露し。
残っていたメンバー相手に、生まれて初めての土下座体験をしたのだった──。
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