その他小説
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こうなってしまうと、俺様はますます身動きが取れなくなった。
幼馴染で副長の竜之介を含む、Brightness【ブライトネス】の4Cと呼ばれている奴らが理由を五月蝿く尋ねてきて。
頑として口を割らない俺様の態度にキレた奴らは、護衛と言う名の監視をつけてきた。
ちなみに4Cとは。
ダイヤモンドの評価で使われる、カラット(重量)、カラー(色)、クラリティ(透明度)、カット(形や研磨状態)の事で。
輝きを意味するBrightnessの中核にいる奴らの名前から、無理やり当てはめた感が否めないのだが。
例えば竜之介の苗字が九重で、カラット。
前述の酒田の名前が透で、クラリティと言った風に。
後は一色という苗字の奴と、琢磨って名前の奴が幹部に偶然居ただけだ。
逆に言えば、それらと関係ない名前だったが故に、冷遇された奴が居た気もするが。
そう言う奴らは早い段階でチームから去って行った。
まぁそこら辺の事はすべて竜之介に任せてあるから、俺様には関係ないとしても。
はぁ…っ、だからと言って総長を見張る部下がどこに居る??
「貴様ら……いい加減、帰れ?」
「そんなの駄目っすよ!?
竜之介さんに高城様が惚れた相手を突き止めるまでは、絶対帰ってくるなと言われてますから!!」
「………」
俺様が“様”付けで、竜之介が“さん”付けなのは、今更過ぎて別段気にもならないが。
どうして俺様の命令よりも、竜之介の指示が絶対なんだ!?
更に言えば。
「なんで俺様がストーカー扱いなんだよ……」
何度否定しても。
4Cを筆頭に……Brightnessの奴らは、俺様が好きになった奴のケツをしつこく追っかけ回していると信じて疑わなかったのだった──。
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