その他小説
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その翌日。
流石に同じ手は使えなかった俺様は、今度は堂々と尚人の自宅兼洋菓子店の前で待っていた。
良く考えたら最初からこうすれば良かったのだ。
こそこそなんて俺様らしくない行動をとったから、余計に悪目立ちしたのだろう。
だがしかし、何の因果かまたしても邪魔が入る。
「ちょっと、何してるのよあんた?!
営業妨害なら警察呼ぶわよ??」
5分もしないうちに、天敵とも言える尚人の姉が店から飛び出してきたのだ。
「ち…っ、俺様がどこで何をしようと貴様には関係ない、消えろ女っ」
「消えるのはそっちでしょ!?一体何様のつもりなのよ??」
「高城 輝様だ、わかったらさっさと去れ」
「はぁ?頭沸いてるんじゃないの?
お客様が怯えるから、うちの店から半径50m以内には来ないで!!」
「うぁ…っ、何をする…っ」
確かに扉の前で仁王立ちしていた俺様も悪かったのかもしれないが。
何も大量に塩をまく必要はないと、今でも思うのだ。
あんなウザい女に毎回絡まれるぐらいなら、二度と店には近づくもんかと俺様は心に決めた。
そんなこんなで、幾度となく邪魔が入り半分自棄になった俺様は。
尚人に接触するまでは、引くに引けない心境に陥っていた。
通学路のコンビニで立ち読みしつつ、待ち伏せした日は。
手に本を持ったまま尚人を追いかけようとしたところで、万引きと勘違いした店長に捕まり、欲しくもない本を買い取らされた。
それならと、校門前で佇んでいた別の日には。
俺様の存在に気付いた女共に囲まれて、尚人の姿を探す事すらままならない状況に苛立つしかなかった。
そうして1週間ほど経過した頃には、その界隈に毎日のように俺様が現れると言う噂が仲間内にも届いてしまったのだ。
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