青蓮学園物語
6
「なんや?お前の場合イヤヤ言うても一緒やろから、しゃあなし聞いたるわ」
「…っ、そりゃどうもすみませんっ」
相変わらず僕の背に手を回したまま、ニヤニヤしながら了承する翔太を。
眞鍋は一瞬、殺意を込めた目で見つめ返した後。
ぺこりとお辞儀して、感謝の意を述べた。
うぁーっ、絶対怒ってるよね?
眞鍋プライド高そうだもんなぁ……。
だけど先輩である翔太に、文句は言えないみたいで。
あれ?でもあきちゃんや南条には、何かと厭味を口にするって言ってなかったか?
さっき翔太にも失望したって言ってたよね?
でもなんだかんだで、一応は翔太を立ててる訳で。
うーん、って事は。
翔太の事は碧の件は抜きにしても、それなりに認めているって事なのかな?
眞鍋が何を考えているのか全然わからなくて、僕は首を傾げる。
確かに融通のきかない眞鍋からすれば、翔太みたいにマイペースでつかみ所のないタイプは苦手だろうなぁ?
一緒にいると自分のペースを保てなくなりそうだからね。
僕の智兄に対する感情と同じで、本当なら出来るだけ関わりたくないのかもしれないなぁ?と思った。
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