青蓮学園物語
5
少しだけ落ち込んだ僕を見て。
翔太は何を勘違いしたのか、少し焦った様な表情で僕の顔を覗き込む。
「あぁっ、もちろん今はハルだけやから安心してな?
もう他の奴とか考えられんぐらい好きやから……」
『……うん、僕も大好き』
翔太がスキンシップ過多なのはいつもの事だけど。
人前でここまで好き好き言われたのは初めての事だった。
えっと……。
普段よりもラブラブモード全開なのは、ワザと眞鍋を挑発してるのかなぁ?
どうやってこの場を纏めるのかよくわからないけど、僕はこのまま翔太の話に合わせてたら良いんだよね?
そう頭では理解していても。
赤面するのは止めれなくて、熱くなる頬を押さえながら僕は俯いた。
「アカン…めちゃめちゃ可愛い過ぎやっ。
こんくらいで照れてたらキリないでハル?」
そんな僕の様子を見て、翔太の抱擁が更に激しくなった。
うぅ…っ、どこまで演技で、どこまでが本気なんだよーーっ!?
「佐藤さん……1つ質問しても良いですか?」
反応に苦しむ僕の気持ちが伝わった訳ではないと思うけど。
それまでじっとコチラの様子を見ていた眞鍋が、徐に問いかけてきた。
[振り返る][様子を伺う]
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