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青蓮学園物語
4
 今までずっとヘタレ代表だと思っていた久我の、意外な一面を見て僕は思う。

 もしかして久我が弱くなるのって楓に対してだけなのか?

 いやいや、そんな事ないよね?


 午前中はほぼ寝ぼけて居て使い物にならない上に、優柔不断で、更に涙脆くて。

 だけど生徒会で働いている時は放課後だからか結構言動もまともだし、運動してる時は完全に別人だ。

 やっぱり二重人格?

 いや、でも、本人は違うと否定していたからなぁ?


 この学園に来てから約2ヶ月。

 一緒に行動している時間が長い割に、未だに久我だけは理解出来なかった。


 普段みたいに寝ぼけて暴れるのとは違い……。

 覚醒している久我が本気で怒っている姿は、クラスメイト達の目にも珍しいものだったらしく。

 巻き込まれない様にか数人が慌てて教室を後にした以外、皆一様に固唾を呑んで状況を見守っていた。


 そんな久我の様子は、毎日生徒会室で顔を合わせる眞鍋の目にも以外だったんだろう。

 少しばかり驚いた顔で久我を見つめ返す。


 そりゃそうだよ、普段は穏やかで大人しい大型室内犬のイメージなのに。

 今の久我は好戦的な番犬みたいで。

 飼い主である楓に危害を加える恐れのある眞鍋に対して、完全に牙を剥いていた。
 

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あきゅろす。
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