青蓮学園物語
3
考えてみたら、昨日の今日なので。
矛先がコチラに向く前に、自らの意思で起きて挨拶した方が良さそうな気がする……。
そう思いながら僕がむっくり起き上がるのと、ほぼ同時に。
「呼び出しておいて、春樹は狸寝入りなのか……?」
優が低い声で呟いた。
えぇ?僕が呼び出した事になってるのか??
驚いて優を見つめ返すと、どうやら向こうもこのタイミング起きると思わなかった様で、気まずい空気が二人の間を漂った。
「あー、カネゴン、ハルここに居る意味わかっとらんから。
俺ら何も言わんと連れて来たし」
「そうなのか。ごめん……起きてる気配があったから、つい」
翔太のフォローで動き出した空気にほっとしながら、僕も謝罪の言葉を口にする。
『ぼっ、僕も、目が覚めてから、すぐに声かけなくてゴメンなさいっ。
ええっと、優が青蓮祭の説明してくれる……って事?』
「せやで?カネゴンの専門分野やし、俺らが間違った説明するより確実やわ」
専門って……もしかして優は去年、実行委員やってたって事なのか?
まだ半分寝ぼけた頭で考えて見るものの、答えなど出る訳がなくて。
『宜しくお願いします…っ』
こういう時は下手に機嫌損ねない様に、素直に頭を下げた方が無難だよね?!
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