青蓮学園物語
2
し、しまった。
ぼんやり寝顔なんて見てないで言い訳考えておけばよかったよ…っ。
起こしてしまったものはしょうがないとしても。
まずは昨日の失態を謝らなければっ。
『あー、えっと翔太…っ、そのっ』
「おはよ、ハル」
動揺を隠せないまま口を開こうとする僕に、翔太は半分寝ぼけたままちゅっとおでこに軽く口付けてくる。
『…っ、おはよっ。昨日は…っ、ほんとゴメンナサイっ』
ごろんと横になったまま謝罪するのも違う気がしたので。
僕は慌てて翔太の腕から抜け出して、布団の上で正座しそのまま土下座も出来そうな勢いで詫びる。
そんな僕の行動に翔太は一瞬驚いた様だったが、すぐににっこりと微笑んだ。
あれ?いつもより機嫌良いかも??
もしかして僕が自主的に早起きしたから?
でも寝ぼすけの僕が覚醒するまでキスしたりくすぐったりする、毎朝のスキンシップは楽しみのひとつだって言ってたような?
それは口先だけで実際は、はよ起きれやボケっ!って毎日ムカついてたりするのか?
それはそれで嫌かも……それぐらいならはっきり言ってくれた方が良いよ…っ!
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