青蓮学園物語
甘い時間
と言う事で渋る楓と二人、連れ立って売店にやって来たのだけど。
現在僕の前には、予期しなかった難問が立ち塞がっていた。
「………春樹?」
『うぅ…っ、きっ、決めれないよ……っ』
何で新作デザートが増えてるんだよーーーっ!?
も、もしかして前からある奴は、入れ替わりで無くなるのか?
それなら今のうちに食べ収めしとかないと、二度と食べれないかもしれないよ…っ。
あぁ…っ、でも、食べるって決めてた奴も捨てがたいし。
それよりもマロンを使ったこの新作も気になるよっ?
僕、マロングラッセ大好きなんだよねぇ……。
一緒に買いに来たのが翔太だったら、遠慮なく半分こしようって提案出来るんだけど、楓はそういうの嫌がりそうだからなぁ?
あぁぁぁ…っ、これが俗に言う嬉しい悲鳴って奴なんだねっ!?
「春樹……デザートぐらいでそんなに悩むようじゃ、明日から久我の優柔不断を笑えないぞ?」
『うぅ゙、一緒にしないでよ…っ。
僕の場合は、売店との駆け引きがあるんだよ…っ』
「それなら、俺は先に外出てるからな?」
『ちょ、っと待って、楓っ!!』
焦りすぎて大声で叫ぶ僕を、楓が迷惑そうに見つめ返す。
た、たしかに周りの注目を集めたんだけど…っ、僕だって好きで目立ってる訳じゃないのに。
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