[携帯モード] [URL送信]

青蓮学園物語
8
 パニックになる僕に、すっかり存在を忘れかけていた担任が声を掛ける。


「うちの学祭は、投票で上位3クラスには賞金出るからな?
 見目の良い久我と話題性でお前が選ばれるのは、当然の流れなんだがなぁ……」


 先生に少しだけ同情の目を向けられ、僕は考える。


『で、でもっ。僕より女装似合いそうな奴が他に居るじゃないですかっ!?
 何で僕にしか推薦ないんですか?』

「あ?そりゃ、女装に比重置いてないからだろ?」


 えぇ?劇で女装に比重置かなかったら何に置くんだよーー!?

 僕の謎は更に深まっていく。



 考え込む僕に蓮見先生は更に追い討ちを掛ける。


「そんな事よりも、相川……数学の試験どうだったんだ?」

「ぅ゙っ」

「その様子じゃ、こちらも何か対応考えないといけないみたいだな……。
 とりあえずお前は、明日までに金子にちゃんと謝っとけよ?
 そうじゃないと絶対俺が八つ当たりされる」


 そうでなくても悩みは尽きないのに、また問題が増えたよーっ。


 試験はもう完全に諦めるとしても。

 現時点での最重要課題は、優と仲直りする事だった。
 

[振り返る][様子を伺う]

8/59ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!