青蓮学園物語
7
「はぁ…っ。人がたまに仏心出して気付かせてやろうとしたのに。
お前、自分が推薦されてても全くの無反応だったからなぁ?」
大きなため息と共に、蓮見先生はそう告げたけど。
放心状態で黒板を見つめて居た、僕の耳には届かなかった。
各キャストの推薦者の欄には──。
『えぇ…っ。なんで……王子が…っ』
よりにもよって久我なんだよーーー!!!
絶対一騒動も二騒動もありそうなキャスティングに、僕は唖然とする。
いや、そりゃね、全然係わり合いのない人よりはマシなんだけどっ!
確かに僕が主役なら。
その相手役として久我ぐらい身長があれば、見た目のバランス取れるのも間違いないと思うよ?
だけど何で主役と王子役には、僕と久我しか推薦されてないんだよーー!?
他の役に関しては、複数の名前の下に投票で決まったらしき痕跡があるのに、何故っ!?
一体何があってこうなったのか聞きたくても、隣の楓はさっきまで寝てたし、久我なんて未だに寝ている。
一番熟知してそうな優は、さっき怒って出て行ったんだけどー!?
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