青蓮学園物語
目を覚ますと
「…が……して…」
「……、…ぅ…、…ぁ……だろ?」
遠くで人の声がする。2人、いや3人か。
どうやらあれから僕は眠ってしまったらしい。
まだ少しぼんやりする頭のまま目を開けると、目の前に知らない男の顔があって驚く。
「あ、起きたぞ」
よく見ると綺麗な黒髪の整った顔立ちをした男が、笑顔で僕を見下ろしながらそう告げた。
『ぅ?うぅ゙〜〜〜?!』
えっとっ、どこだよここは?
僕はきょろきょろと辺りを見渡す。
どうやら知らないうちに僕はベッドに移動して眠っていたらしい。
視界に広がる光景に全く見覚えがなかった。
『???』
「ぉ、ハル起きたんか??まだちょっと寝ぼけとるみたいやなぁ?
っちゅうか、もしかして俺の事も覚えとらん?」
黒髪の男の後ろから聞き覚えのある関西弁が聞こえてきて、僕は少しだけ安心する。
「部屋戻ったら、ハルがものすごい体勢で窓際に落ちとったから、かなり焦ったで?」
腕とか足がありえない方向に曲がっとった、と言いながら笑いかけてきた顔は、昼間みた男の物で……。
『ぁ〜、そう言われてみれば、体あちこち痛いかも?』
「ハルって、もしかせんでも恐ろしいぐらいの天然ちゃんやなぁ。
寝とる間に布団とか貰ろてきたし、ハルはそのまんま下の段のベッド使こてえぇよ?」
そう言って翔太は僕の頭を撫でてきた。
『あ、ありg「ちょっと、二人の世界作ってないで僕らにも紹介してよー!!」』
がふっ……。
急に美少女フェイスの小柄な少年が、叫びながら僕のお腹の上に飛び乗ってきた。
ぐったりした僕に驚いた翔太が、慌てて上から少年を退ける。
「晶っ、イキナリ知らん奴が顔出したらハルが驚くやんか!」
( ̄ロ ̄;)
いやいやそういう問題では…っ!?
──僕は少し涙目になりながら二人を見つめた。
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