青蓮学園物語
4
「春樹君は認めないかもしれないけど、久我もかなり人気あるんだよ?
多分……俺達の次ぐらいにね?」
『はぁ……?』
どうでもいいけど、俺達って……。
範囲びみょーじゃないか?
須藤と翔太を指すのか?
それとも碧とあきちゃんも範囲内なの?
もしかしたらこのちびっこも含まれてるのかなぁ……?
『良く考えたら人気投票した訳でもないのに、順位なんて曖昧じゃないかっ』
「あれ春樹君知らなかったの??学園祭の時に投票あるんだよ?」
『えぇええええええええっ!?』
そんなの誰からも聞いてないぞっ!?
もしかして抱きたい抱かれたいランキングもあるのかー!?
「うぁっ!須藤、いらんことハルに吹き込むなやーーーーーっ!!」
「去年は不本意ながら、うちの学年のプリンスはその関西人だったけど。
今年は僕がそのタイトル頂くからね?」
『ぶっ、プリンスって何だよっ!?』
「ハルは気にせんでええんやっ!
須藤っ、後で覚えとけよっ?!絶対泣かしたるからなあっ」
「ちなみに中等部のMr.青蓮……。
通称キングは2年連続で春樹君の幼馴染なんだけどね?」
『えぇぇっ、智兄なの?!駆さんじゃなくて??』
「会長は1年の時は同性に全く興味なくて、去年は相手が居たからね?
まぁそれでも僅差で2位だったらしいけど」
硬派な駆さんよりも、来る者拒まずだった智兄の方が人気が高いって事なのかなぁ……?
確かに智兄の外面は、化け猫もびっくりなぐらい愛想が良いんだけど。
「もうそんな過去の話はどうでもええねん!
ハルちょっと来いやっ!!」
もっと深く追求しようと身を乗り出す僕を、翔太は半分抱きかかえられる様に廊下に連れ出した。
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