青蓮学園物語
15
何があったんだろうと僕は首を傾げながらも。
妙に機嫌の良い智兄に、これからどうするつもりなのか確認を取る。
流石に静かになると、少し動いただけでも鈴の音が響き渡るよねぇ……?
などとのんきに思っていると、不意に後ろから抱きしめられた。
『うぁっ、碧かっ!?急に何かと思った…っ』
「春樹よく似合ってるな……その姿で歩くと、左右に尻尾がフルフルしてるぞ?」
『あ、そうなの?』
「どうせなら猫足スリッパもセットが良かったのに……」
二人で尻尾を見たり、猫耳を触りあったりしてると、智兄が苦笑しながら話しかけて来た。
「結城が一番嫌がると思ってたのに大きな誤算だったな?」
「多少のコスプレは覚悟しろって翔太に言われてましたから……コレくらいなら覚悟の範疇ですよ」
「俺は意外と佐藤も似合うと思ってるのになぁ……?」
智兄のその台詞に、僕達3人は一斉に翔太の方を見やる。
何故か翔太は、いつの間にか休戦していたあきちゃんと二人でボンヤリこちらを見ていた。
「あぁ……よく考えたら手っ取り早い方法があったねぇ?」
智兄はそう呟いた後、僕と碧にだけ聞こえる声でその方法を囁いた。
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