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青蓮学園物語
14
 兄弟のいない僕にはきっと一生分からないのだろうけど……。

 駆さんにとって双子の弟である歩さんは。

 普段どんなにきつい事を言っていても、最終的には突き放す事の出来ない特別な存在なんだろう。

 なんだかんだで駆さんは、朝と夜は歩さんが手作りした食事しか食べないのを僕は知っている。

 家事だって全部歩さん任せだと言っていたし……。

 表向きは兄に迷惑をかける弟の図式が出来上がっているけど、裏を返すと弟任せのだらしない兄だったりするのだから面白い。


 僕に兄弟が居たらどんな感じなんだろう?などとぼんやり考えていたら智兄の姿が目に入った。

 ぶるぶるっ、あんな兄なら絶対いらないよっ!!

 やっぱり無難に一人っ子が一番だよねぇ?と思い返していると、昼休み終了10分前の予鈴が鳴った。


「うぁ、なんもせんまま昼休み終わるやんかっ!!」

「なんだよ、翔太が全部悪いんでしょ!?」


 ありゃ、翔太とあきちゃんの口論はまだ決着ついてなかったんだね?

 一番嫌がりそうな碧が全然抵抗なく装着したのに、勢いでやってくれそうな翔太が嫌がるんだね?

 関西人は笑いとってナンボじゃなかったのか!?
(注:春樹の勝手な思い込み)


 前に頼まれていた母さんに送る写真も欲しいし、あの二人は置いといて6人で撮影してもらおうかなぁ?

 そう思いながら僕は立ち上がり、
(あれからずっと駆さんに頭を撫でて貰っていた)

 少し離れたところでキース先輩と話し込んでいる智兄の傍まで移動する。


 2、3歩歩いた処でふと気付くと。

 さっきまであんなに騒がしかった教室が、何故か急にシン…っと静まり返っていた。


[振り返る][様子を伺う]

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あきゅろす。
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