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青蓮学園物語
5
 2−Aの教室はすっかり3年生's のペースになっていた。

 4人で談笑するのは良いんだけど……。

 僕の背中には未だに智兄が乗ったままで。


 お願いだから誰かなんとかしてくれないかなぁ??

 僕が自分で振り払うなんて怖い事、とてもじゃないけど出来ないよ…っ。


 少し離れた所に居る翔太達に目を向けると、はっと気が付いたように3人が動いた。


「わざわざどうもありがとうございます。
 だけど会長と副会長までご一緒だとは思いませんでした…っ」


 お礼の言葉を口にして近づいてくるあきちゃん。


「寮長、ハルが可哀想やからそんくらいにしといてもらえますか?」

「自習だと何故4人揃うことになるんですか?」


 対照的に翔太と碧は、僕の背中の智兄に問いかける。

 珍しく的を得た碧の指摘に、僕も気になって智兄に向き直った。


『お昼ご飯を4限目に食べたから、暇だったって事?』

「いや、そうじゃなくて。
 自習の時間を利用して、うちのクラスでアンケートとったんだよね?」

「「「『アンケート?』」」」


 なんでアンケートとると4人が集まるの?

 僕だけでなく他の3人も同じ疑問を持ったらしい。


「まぁまぁ、集計したからこれ見て?」


 そう言って智兄がポケットから取り出した紙を受け取り、4人で確認すると。


『応援演説で見たいコスプレベスト3……』


 そこには僕達4人の名前の下に、それぞれやって欲しいコスチュームが3つづつ書かれていた──。
 

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