青蓮学園物語
4
有り得ない状況にざわつく教室の中で、一番最初に口火を切ったのは智兄だった。
「4時間目うちのクラス自習だったんだよね〜?」
『あれ?4人とも同じクラスなの?』
「まさか春樹は、俺が何組かすら知らないとか言わないよね?」
智兄にそんな聞かれ方をして、知りませんなんて僕に言える訳ないじゃないかっ!!
とりあえず状況から判断して、無難そうな答えを口にする。
『えっとえっとっ、た、多分A組だよね……?』
「多分って何だよ?」
曖昧な僕の返事を聞いて、智兄は軽く睨む。
『いやっ、昔から智兄は要領が良くていらっしゃるから間違いなくA組ですっ!』
「ぶっ、春樹君って絶対智史に喧嘩売ってるよねww」
そう言いながら爆笑するキース先輩。
その様子を教室中の奴らが物珍しそうに見詰めていた。
「キースが爆笑するのって珍しいよねぇ……?」
「あいつは一旦馬鹿笑いし出したら、暫くは止まらんぞ?」
歩さんののんびりした声に駆さんが答える。
そう言えば時間は大丈夫なんだろうか?
さっき翔太は、急いで食事しろって言ってたのになぁ……?
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