青蓮学園物語
ファーストコンタクト
「そろそろ落ち着いたか?」
『うぁ…っ、び、びっくりしたっ!』
門に背中を向けてへたり込んでいた僕に、背後から急に声が掛かった。
驚いて半分飛び上がりながら振り返ると、そこには──。
スキンヘッドに無精ひげ、細身のサングラス、足には雪駄、首には喜平の金ネックレスをした海水浴帰りのような格好の若い男が立っていた。
えぇ…っ、なんでこんなとこにヤ○ザ?!
『門の前で座り込んでごめんなさいーっ!!!通行の妨げになってましたよねっ!?
あぁ……お詫びしようにも貧乏な子供なので、残念ながらお金なんてほとんど持ってませんよーーっ!』
恐怖に打ち震えながら、意味もわからず僕は必死でその人に謝った。
日和見タイプの僕は、権力や暴力に弱いのだ。
「え?何を急に……?」
『うぁっ、違いましたかっ?!かっ、観光ですかっ?
でも僕も今ここに着いたばかりで…っ、道案内とか無理なんです…っ』
「いや、見たことない顔の奴が門の前にいると連絡を受けt『怪しいものではございませんから…っ!』」
「あのな、ちょっと位、私の言葉にも耳を傾けろよ?」
『うぁあああんっ、命だけはお助けを〜〜〜;;』
僕が半泣きになりながら、土下座する勢いで懇願した時点で。
相手の男が切れた。
「だから黙って俺の話を聞けって言ってるだろうがっ!!」
──どうやら完全に頭に血が上ったようだ。
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