青蓮学園物語
4
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お願いだから、実家に帰えらせて下さい…っ!!
たしかに広大な敷地だった。
想像通り、立派な門もある。
但し──。
『…これって羅生門?(違)』
タクシーを降りた場所には、神社やお寺にありそうなそれはそれは立派な楼門(2階建ての門)があって。
やけに立体的な門の中をちらりとのぞくと、門の左右に泥棒&いたずら対策だと思われる金網に囲まれた立派な仏像も見える。
──まさか阿吽(あうん)の像かっ!?
(あとで聞いたらただの仏像だった)
だぁああぁぁぁっ!!蓮とか名前についてる時点で気付けよ、僕!!!
普通、ミッション系の学校の名前には、蓮の文字はつかないだろ!?
だって蓮って、お釈迦様が座ってそうだもんねぇ……?
(注:春樹の勝手なイメージ)
えぇ…っ、今気付いたんだけどっ。
宗教の時間って、もしかして読経とかするのかっ!?
神様すら信じていないのに、何故急に仏様……。
まさか父の供養のために、お経を覚えろっていう母の陰謀なのかーっ!?
ありえる……。
だってご近所に母が相談するほど親しい人が居たとも思えないし。
(近所付き合いは父が一任していた)
そもそも相談した知人っていうのが、法要でお経あげたお坊さんだったりするんじゃないのか!?
っていうか、今日から僕も修行僧なのか?
まさか頭も丸めないといけないの!?
『そんなの絶対イヤだあぁあぁぁぁぁぁっ!!!』
かーえーりーたーいーーーーーーー!!!
僕は校門前だと言うのに、場所も弁えず絶叫した。
[振り返る][様子を伺う]
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