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novel




有「どこって…みな《―ピンポンパンポーン


「?」


《生徒会役員は至急、保健室に集合。それと、生徒、教員は南館への一切の立ち入りを禁止する。…急げ》


有「阿部先生?」


「なんかあったのか?」



「おい」



有「!?」


「かかかか会長!」


輝「白と准はどこだ?」


仕切りのカーテンからいつの間にか入って来ていた坂城会長の顔は、どこか焦っていて


「そ、それがまだ休憩から戻ってないんです」


「有馬、保科見たんだろ?」


輝「見たのか?どこでだ?」


有「み、南館…です」


呟いた声は、





輝「…くそ」




どこまでも切なかった。







―side 翠


―翠


忘れられない。
彼女の髪の柔らかさも、手の冷たさも、瞳の輝きも、凛とした声も、匂いも、覚えている。


―ねぇ、名前を考えたんだけど"蒼"と"白"がいいと思うの


1つ1つの会話も、鮮明に思い出せる。


―アオはシロを包み込んで優しい色を付けられるし、シロはアオを癒して薄める事ができるから。何より空の色よ。


笑うときに出来るえくぼ。


―私は幸せよ。2人の子供に会えた


幸せと言って零す綺麗な涙。


―何より、あなたと過ごした時間は、言葉にできない程幸せだったわ


置き去りにしてしまう、悲しみ。
置き去りにされてしまう、悲しみ。


―幸せになってね、翠。子供達に伝えて、愛してるって。私の代わりにたくさん愛してあげて…翠、あいしてる、から



どっちが悲しい?






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