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七色学園
ファーストコンタクト(y)

「……なに?君。」
「ゆっきーやろ!?」
「人の質問に答えようか」

このこはなんなんだろう。


「俺アシッドの大ファンなんっ!高校生やったんやな!」
「あのさー…」
「ぷっ…」

隣にいたとも君が吹き出す。

「なに笑ってるの?」
「ごめっ…だってゆきひろ君が圧されてるなんて珍しいからさ…くくっ」
「…殺すよ?」
「やめてやめて(笑)」

「よくみたら隣の人ギターのともやんっ!!」
「はじめまして、」
「わぁぁっ!感動やぁっ」

ホントになんなんだ。
ファンなのは嬉しいけど人の話聴かないし、なぜかとも君と既に打ち解けてるし。
隣の友達が固まってるよ

「てっ、ちゃん?」
「あぁぁっ、西川くんっ!この人や!この人がさっき言ったアシッドの人や!」
「や、前の人眉間に皺寄ってるで…こわない?」
「全然!」
「……」
「……」

勢いの衰えない彼に、とも君だけが笑っていた。

「とりあえずさ、君はなんなの?」
「へ?」
「自己紹介。君が僕のこと知ってても僕は君のこと知らないんだから。」
「……そう、よな…」

今度はいきなりシュンとした。

「てっちゃん!落ち込んでんなやっ」
「西川くん…」

うん。絶対このこ達頭弱いよね。

「えっと、1年F組小川徹!アシッド大好きです!」
「あ、そう。ありがとう」
「ゆきひろくん酷い…(笑)」

キーンコーンカーンコーン

「あ」

チャイム。
助かったかも

僕は踵を翻す。

「あっ、ゆっきー!」

「またね、小川徹君、」

「っ!!!!!!!」
「うわぁっ!てっちゃぁぁぁんっ!」

とりあえず追い掛けられないように営業スマイル。
以外と効くんだよね。これ、




「あー、あの子達面白かった」
「とも君馴染んでたね…」
「素直な子は可愛いと思います。」
「……」
「でもゆきひろくんが突き放さないのも珍しいでしょ」
「それは、」




「突き放したら小動物いじめてるみたいで…」




その答えに教室中とも君の笑い声が響きわたった。




ファーストコンタクト



ホントは凄く嬉しかった、なんて言わないよ。

なんて不思議な子。

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