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当{編
甥っ子


辰巳side.




「ども、叔父さん」


「叔父さん言うんじゃねぇよ。そりゃ三十過ぎてからにしやがれ」


「……その顔で二十代ってのが詐欺臭ぇんだよ」


俺は無言で高明の頭に拳を落としてやった。


「イテェ!」


「ったりめぇだ。そうなるようにしてやったんだ」


まったく、昔っから喧嘩の仕方からイロイロと構ってやっていたが最近マジで生意気なガキに育ちやがった。


「誰か来てんのか?珍しい」


「まぁな。葉司と…多分お前は知らねぇかもしれねぇが奏って奴だ」


「奏?まぁいいや。中に居んだろ」


そのまま高明とリビングに行くと丁度奏と葉司がキッチンの方から出てきた所だった。


「おや、高明君。お久しぶりですね。元気でしたか?」


「ども、葉司さ……」


いきなり高明が目を見開いて固まった。目線の先には葉司の後ろから出て来た奏だ。


「あ、やっぱり仙藤だったんだ。顔が良くても間抜け面は微妙だね」


奏が声をかけるとハッとしたように動きだし、悲鳴に近い声で喚き出した。


「ちょっ、何でアンタがここに居んだよ!!」


何だこの混乱っぷり。まぁ、あれだ、何つーか、


「お前等知り合いだったのか」


「うん。一応…「何言ってんだよ!こないだ言ったじゃねぇか!コイツが『東条』だっつーの!!」」


奏の声に高明の言葉が被るが、


「は?お前が言う『東条』とやらは無表情で恐ろしく頭が良いんだったよな」


奏がか?昨日は笑って泣いて、今日は拗ねたり目隠しもされたぞ。そりゃ、感情の起伏が殆ど顔に表れねぇとは思っていたが……。


「奏、フルネームで名乗れ。ついでにコイツとどんな知り合いかも言いやがれ」


本人に聞くのが一番手っ取り早い。







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あきゅろす。
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