[携帯モード] [URL送信]

短編
片割れの存在




真っ白な部屋に少女一人。


「こんにちは?」


真っ黒な部屋に少女一人。

「こんにちは?」




「貴女が私の半分?」
「私は貴女の半分?」



白い少女の背後には太陽。
黒い少女の背後には月。



「私は太陽」
「私は月」



同じ顔。
違わない声。



「同じね。私と」
「同じよ。貴女と」



笑う少女と笑う少女。同じものが二つ。


同じでないものは?



「同じでないものは何?」
「違うものは何?」


「それは、私が私でしかないこと」
「貴女が貴女でしかないこと。そして、私であること」



「私は、貴女のココロがある」
「貴女は私のココロを持ち、私は貴女のココロを持つ」











「分かったわ。貴女が、私ね。もう一人の」
「えぇ。私が貴女ね。もう一人の」






「「私達が片割れの存在ね」」









白と黒が混ざった。






[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!