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「今回の件でひとつ貸しができたね、大佐」

「……君に借りをつくるのは気色が悪い」




ニヤリと笑みを浮かべるエドワードにロイはひきつった笑みを返す

リタはリザに入れてもらった紅茶を飲みながら2人のやりとりを見つめる




『(それにしても…)』




エドワードからの警戒のオーラがひしひしとつたわってくる

ロイと話しているのに全神経がリタに向いているようだ

そんなことに気が付いたロイはため息をはきながらリタに言った




「で、リタ。君はいつ兄弟にきちんと話すんだ?」

『え?…別にいつでもいいんだよ、私は』

「じゃあ今話せ!!」




バンッと音をたてて立ち上がったエドワードはリタに向かって怒鳴る

彼がピリピリしていたのはいつまでも話そうとしないリタに対しての苛立ちだった

そんなに苛々しなくても…とため息混じりでエドワードに話だした




『ハァ…じゃあまず何が聞きたい?』

「お前は何者だ」

『錬金術師。真紅の錬金術師だって言ったはずでしょ?』



エドの質問にあっていると言えばあっている答えを言うリタ

そんなことを聞きたいんじゃないと眉間にシワを寄せるエドに代わりにロイが補足を付け足した




「彼女は##NAME1##・##NAME1##。13で国家資格をとった少女だ。」

『軍に入ったのは10歳。貴方が最年少国家錬金術師なら私は最年少軍事…かな?

そして―――』




パンッと手を合わせ床に手をつくリタ

するとそこから錬成反応がおきてあっという間に槍を錬成する




「ッッ錬成陣無しで…」

「お前…真理を見てるのか!?」




驚いている2人から無言で目をそらす

それが肯定だというように



一瞬、シンとなった部屋

リタは座って紅茶を飲むと、決心したように顔をあげた




『そうね…貴方たちには知る権利がある』

「リタ!!」




目をふせながら言ったリタに今度はロイが声を荒げる

ただならぬ雰囲気を感じとったエドワードは焦って首を横に振る




「べっ別に無理して話さなくても…」

『いいんだよ、別に話しても。

この世の理は“等価交換”。それは理解してるから。ただ貴方たちに聞く気があれば、だけど』




全てを覚悟した目がエドワードを見つめる

エドワードが小さくうなずくとリタは一つ一つ確かめるように話だした








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あきゅろす。
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