05 「おい無事か!?」 列車から落ちるときエドワードはなんとかリタを抱えて衝撃を和らげることには成功した 身体を強ばらせていたリタを離すと自分に撃たれた鉛弾を外す 『平気、貴方が庇ってくれたから。…それより貴方は平気なの?』 「オレは平気だ、左足の機械鎧だったからな。つか自分の心配……ッッ」 そこまで言ってエドワードは言葉につまる リタは自分の左腕に触れると一瞬だけ、悲しそうな表情になる 『私も…機械鎧ってやつ。だから心配なんていらないの。 …いっそのこと殺してくれれば良いのに』 「!!??…今、なんて…」 小さな声だったけれど確かに聞こえた、“死”の言葉 だけど聞き返しても彼女は笑って答えを濁した 初めて会ったときと同じように貼り付けた笑顔で 『さあ、行こ?』 「…おう」 考えてみれば今までだってしっかりと笑っていたのか? 今まで心から笑っていたのか? そんな疑問がいくつもいくつも出てくるが確かめる術がない エドワードは静かにリタのあとに続いた 『よし、準備完了!』 その後機関室を取り返し残る車両は人質のいる車両のみ エドワードの考えでリタは人質の救出、エドワードは出頭者の相手となった 「それじゃあ行くぞ」 『…また後で』 お互い顔を見合わせるとエドは錬成をし、リタは走りだした _ [*前へ][次へ#] |