生きて償って(レイヴン×夢)
「ユナリアちゃん」
聞きなれた声にユナリアは振り向いた。
レイヴンだった。
「おっさん…何しに来たの」
「何しにって…そりゃもちろん話をしに」
「……」
「色々と迷惑かけちゃってごめんね」
「え…?レイ…ヴン…?」
レイヴンはユナリアを後ろから抱き締めると悲しそうに言った。
「…謝らなくていい…」
「…でも」
「あんたがあたしらに迷惑かけるのは、いつもの事じゃん。今回の事だって、その一つに過ぎなかった。それでいいじゃん」
ユナリアは後ろから回されたレイヴンの手を優しく握りながら言った。
「ユナリアちゃん…」
「ね?」
「…ありがとね。やっぱユナリアちゃんにはかなわないや」
「あたしに勝つなんて100年早いよーだ」
「ユナリアちゃんらしいねぇ…」
レイヴンがそう言うとユナリアは得意げに笑ってみせる。
「…ユナリアちゃんはアレクセイ、どうするつもり?」
レイヴンはユナリアから離れると彼女の横に並んだ。
「え?そりゃ許せないよ。エステルにひどい事したし、あんたのことも…」
「でもおっさんは、エステル嬢ちゃんやみんなにひどいことしたよね」
「……」
ユナリアは黙り込んでしまった。アレクセイの命令であるとはいえ、レイヴン、彼はエステルをアレクセイに引き渡した。仲間を裏切って。それは許されないことだ。
言葉が途切れ、僅かな沈黙が2人を包み込んだ。
「……」
「………それでも、あんたは帰ってきた」
沈黙を破ったのは、ユナリアだった。
ユナリアは真っすぐにレイヴンの方を向くと、強い、綺麗な瞳で彼を見つめた。
「ユナリアちゃん…?」
「わっかんないかな…だから、あんたのみんなへの償いは、生きること、でしょ。なら、十分償えてる。それでいいじゃん」
「ユナリアちゃん…」
「言っとくけど、今死んだら許さない。生きて償って」
レイヴンはけじめをつけるために皆の元へ帰ってきた。彼には、生きることで償ってもらわなければ。
「ははっ、怖いねぇ。…おっさんは死なないよ。今死んだら、きっと後悔する」
「え…?」
「ユナリアちゃん」
レイヴンはユナリアに近づくと、その綺麗な唇にそっとキスを落とした。
「…レイ…ヴ…ン」
「こんないい子残して死ぬなんて、おっさんには無理だわ」
「ばか…」
ユナリアは頬を赤らめながら柔らかく笑うと、彼に応えるように、離した唇をもう一度重ねた。
「あたしも。勝手に死なれたら、困るよ」
「ユナリアちゃん……分かってる。生きて償う、でしょ」
レイヴンは優しくそう言った。
自分の心臓魔導器はいつかアレクセイに止められてしまうかもしれない。
もしそうなってしまうとしても、最期のその瞬間まで悔いの無いように生きたい。
ここに、自分を必要としてくれている人がいる。だからこそ、俺は生きて償っていかなければならない。
ありがとうございました。
なんか、すごい下手くそですよね…中学生レベルにしても低すぎだ(´Д`)
でも主人公をレイヴンと絡ませたかったので、ばか主は満足です(´∀`)
※長夢とは一切関係ございません※
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